NSR250SE(MC28)の前後ショックを仕様変更

仕様変更といっても、それほど大袈裟な内容ではありませんが、的を射た変更により最低限の価格で進められます。

フロントフォーク
フロントフォークの変更点はバネです。純正は写真からもわかる様な二段ばねです。スポーティーな走りに限らず、街乗りでも心地よい走りをしたければダブルレートでは用が足りません。そのため今回はシングルレートを選びました。

NSRあたりのVツイン2stの場合で選ぶ定数は0.6~0.8K以下になるはずです。0.8Kはなかなか選ぶ人は少ないでしょう。狙い目は0.7Kです。0.6Kでも乗り方、場面によってはかなり良い場合もあります。

伸び減衰とイニシャル調整が可能。

更なる改造プランは?
NSRのSEやSPは最初からカートリッジがあるのは利点です。ただ伸び減衰とイニシャル調整だけなので現代的な調整をするには圧減衰調整が欲しくなります。

そこで内部を加工して右伸び・左圧の調整を可能にします。予算が許すなら減衰発生の要であるピストン交換、さらにはカートリッジの交換も行えばかなり面白いことになるのは経験済みです。つくばのTOTでもテストしたのである程度のデータは把握していますが、今後は更なるアップグレードのため新たな減衰発生機構を模索したいと考えています。

リアショック
こちらも現代目線ではバネが柔らかく思えます。そこで純正の二段バネ(見た目ではわかりづらいのですが、実はシングルレートではありません。

そこ今回はリアもバネを交換します。レートは130Nmです。FGで設定する場合は120Nmなのですが、ダンパーや減衰の発生方法、作り手の設定次第でレートはいくらか上下します。

交換するバネはできる限り実測してから取り付けを行います。

オーリンズのリアショックは最初から130Nm設定ですが、140Nmではややストロークが詰まった感触になるので、130Nmを基本に調整するのが良いと考えています。

ダンパー本体は完全なO/Hを行い、しっかりと純正の動きを作り出します。

伸び、圧、イニシャルの調整が可能。ボデー容量も十分ですが、車高調整が欲しい。

NSRの様な低重心なうえに軽量な車両は、圧減衰の強さが最終的な肝になってきます(リッター直4でも突き詰めれば同じ話ではありますが、その比重の問題)。

そのため、80年代から引きずっている車両設計とタイアに合わせたバネと減衰設定も少々の手直しでかなり好感触に仕上げられます。

しっかりとサスを入れ、伸び減衰を強めすぎないで姿勢変化を大きめに作り出し、重心移動を積極的に行うと気持ち良く走れるというのが、経験的にわかっています。

上記の内容はLツインエンジン(V型よりもクランクセンターがリアタイアよりになる)ドゥカティにも当てはまるセッティング手法です。

そういった訳で、今回はこれまで。この内容は動画でも取り上げるつもりなので、アップしたらリンクを貼り付けますので、お待ちください。

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