ダンパー分解時に個性がでる
以前のブログでも少し書きましたが、サスペンションは分解時に個性が出ます。
写真はNSR250Rのダンパーロッドです。ピストンを留めるナットにはメーカー純正でカシメがあり、それにより緩みを防止しています。見て取れるようにこの個体はグラインダで削り取っています。この手法をとるお店は2か所把握しています。それに加え、リザーブタンクのガス入れの手法により特定可能です。
当社は旋盤による最小限の切削で済ませ、ネジ山部分を確保します。今回はロッド製作のため、ネジを十分に確保できたので安心できました。今月オーバーホールしたVTR1000Fのフロントフォークはピストンロッドのナットが緩み、部品が再利用不可能な状態になっていました。
私自身も同様の失敗を犯した経験があり、オーリンズの代理店ラボカロッツェリアの方と話をして、同社はセルフロックナットとロックタイトの併用をしていると聞き、私自身も常にそのように行動するよう変えました。
品質は国柄で決まる物ではなく、会社の気風、更に言及すれば経営者の気構えだと思いますので、当社は絶対の最低条件である安全に対して、最大限以上の取り組みで作業に臨みます。