時間の芸術

 押井守作品についてあれこれ考えていた際に、閃いた事があります。20歳前後で音楽の専門学校へ通っていた時に、音楽理論の授業で講師の方が語っていた「音楽は時間の芸術」という表現が今も耳に残っています。

 生きる限り時間を無視することは不可能ですが、絵を観るという、時間を考えなくてすむような芸術と比較し、時間の重要性が高いという意味だと捉えています。

 バイクも同様なはずです。眺めるだけで幸せという方は別ですが、乗るという行為には必ず時間が付きまといます。だから速度の表示には/hがある訳です。サスペンションも同様で、運動(ストローク)とはつまり時間とセットです。運動(車両、サスペンション共に)つまりはバイクや車に乗り、それを楽しむ領域まで高めるとは、単なる移動手段が芸術に昇華したのと(私にとっては)同義です。それは私にとってバイクに乗るのも音楽を聴くのも同じ意味を持ちます。

 

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