硬いばねの使い方

 長らくほうっておいた、硬いばねで旋回性を確保する方法論についてです。

 今回は手短に終わらせます。なぜなら難しい話ではないからです。

 ばねを硬くした上で、同じプリロード、同じ油面に同じ突き出しでは、硬くなったフロントフォークは前を高い位置に置きます。これは静的、動的にも同様の結果を招きます。前回述べたように、前が高ければ旋回力を引き出せませんから、曲がらなくなります。

 解決策はプリロードを抜き、突き出しを大きく取れば以前と同じ旋回性を確保できます。その上で、今までサスが入りすぎていたコーナー、を高いばね定数で整えることが可能となり、強くブレーキを握りながら進入したり、アクセルオフでの過度なノーズダイブを軽減できるようになります。

 次回は前後のばね定数と、静的、動的バランスの変化について考えます。