見た目と実質

 写真はアプリリアのRS250、マルゾッキのインナーチューブです。

 この車体のお客様は世田谷のタイアショップ「スピードスター」様の紹介で、仕事を依頼くださいました。

 写真ではわかりづらいのですが、二か所メッキが薄くなっている箇所があり、見た目ではかなり減っているように思いますが、マイクロメーターで測定すると、1000分台の摩耗程度です。

 製造メーカーはハードクロームの膜厚が極めて薄いので、本当に薄皮一枚といったところです。ハードクロームは非常に硬いので、これが減り下地が出ると一気に摩耗が進行します。

 今回は再メッキを選択してくださり、綺麗に仕上げて納車いたします。ハードクロームの膜厚が薄いと、上記のような問題が起こりますが、逆に厚いと、母材との剥離を起こす場合もありその処理が再メッキの肝になるようです。

 201629195433.JPG