鈴鹿サンデーロードレース最終戦
10月31日に決勝が行われた、鈴鹿サンデーロードレースへ中野真矢監督率いる56Racingと共に参加しました。
56号車は前回のレースで浮き彫りとなった点を修正し、金曜日の練習走行で仕上がりを確認し、更に修正を加えました。詳細は書けませんが、前後の車高やフォークの油面を変更し、好印象を得られました。
予選は、ライダー本人の状況判断、方法論などに間違いがあったようですが、気持ちが前に行かなかったようで、14番手と実力を考えれば非常に悪い結果となりました。良くない状況を監督が察し、緊急ミーティングを開き、問題点を指摘し本人達の実力や意識の持ち方を再確認する事で、チーム員の結束を取り戻し、本番へ望むこととなりました。
決勝は一周目で6番手付近まで順位を上げ、その後は5番手を保ったまま、最終周の最終コーナーで競り勝ち4位を得ました。車体について、ライダー本人が気づかなかった部分を認識できたようで、最良とは言えない内容からも多くの情報を得られました。骨折した腕は感知していないようですが、いよいよ本調子となり、グラチャンには大きな期待をしています。
62号車はシーズン最初から筑波優勝まではかなり調子良く進んだのですが、その後の菅生での転倒を機に、長い混迷が始まりました。2耐からこっち、どうも噛み合わない歯車を修正しようと、監督や担当エンジニアの大槻、もちろんチーム員の皆さんも悩みながら色々な手段を講じましたが、決定打とはならずに前回の鈴鹿西コースのレースを終え、今年初のフルコースでレースを戦う事となりました。
練習走行は事前に造ったフォークを現場で差し替え、微調整を行いながら2本の走行を終了し、ライダーと話し合いを行い、その場ではそのまま決勝へ臨むと決定していましたが、私と大槻に加え、監督のお父様でGMこと中野満さんと長時間の話し合いを行い、その内容を監督へ伝えました。やはり詳細は記せないのですが、ライディングとセットアップがずれていると感じていたので、その打開策を提示しメリッド、デメリットを伝え監督の判断を仰ぎました。
監督、ライダーを含め5人で話し合いを行った結果、桜井芽衣選手も「是非試したい、悔いを残してレースを終わりたくない」と意思を示したので、予選にはぶっつけ本番になるのを承知し、大幅な変更を施しました。
前後のばね、油面を変え始まった予選結果は上出来とは言えないながらも、初めてのセットに順応し扱いやすい車体特性に希望を見出したようでした。
更に車高も変え始まった決勝は、22位から13番手までポジションを上げ最終ラップのシケイン入り口で、トラブルが発生し、結果は16位となりましたが、並み居る猛者を相手に上々のレース運びを演じました。
二台とも決勝の結果と気持ちを忘れなければ、グラチャンでは優勝や表彰台を手中に収められるはずです。それ程二人とも高い地力を有しています。
走行の合間を縫って、卒業した名越哲平君が挨拶に来てくれました。今年からハルクプロという名門チームで全日本のST600を走っています。やはり旧知のライダーがやってきて、現在のチーム員を鼓舞してもらえると雰囲気が和むのと同時に、ライダー自身も先輩を目指し発奮するようで、嬉しく感じました。