初心者も安心?Vストローム250 ‘LATローダウン’が走りと足つきを両得する理由
4Vストローム250 “LATローダウン”:足つきだけじゃない、走りの新発見!
1. ローダウンが第一目的だけど、走りも突き詰めたい
今回のご依頼は、スズキ Vストローム250のローダウンです。3cm程度下げたいというご要望でしたが、「どうせなら乗り心地も良くしたい」と考え、当社で推奨しているLAT方式(フロントにLGN、リアにLTD)を適用。結果として、足つき性も走りの質もバランス良く仕上がった例になりました。
2. 純正での問題点と解決の方向性
2.1. 事前の課題
- フロントが低め
- ノーマル状態でも、少しフロントが沈みすぎる印象。過去の記事でも取り上げていますが、この特性を改善したい。
- リアが硬めで動きづらい
- 実際に跨がって車体を押すと、リアがスムーズに沈まない印象があり、突き上げ感につながっていました。
2.2. 解決アプローチ
- フロント:シングルレートの硬めバネ+イニシャル抑えめ
- バネレートを高める分、初期プリロードを減らして動きを適正化。
- リア:STDと同じ定数だがイニシャルを低め
- 下げ幅を確保すると同時に、動きの良さを追求するため、過剰なプリロードを抜くイメージ。
こうして「フロントの下がりを抑え、リアの動きを緩やかにする」方向でセットアップすることで、**一番の目的“3cmローダウン”**も同時に実現しています。
身長165㎝の私で足つき確認。
3. フロント突き出しを10mmにしたら、思ったよりフロントが低かった
ローダウン後、最初のセッティングではフロントフォークを+10mm突き出しに設定。しかし実際に走り出すと「フロントが低すぎる」と直感できるほどの“前下がり”でした。
- 走行動画をチェック
- 加速・ブレーキでフロントに荷重が寄りすぎ、ハンドリングが過敏に。
- もう少し突き出しを減らす(高くする)必要があると判断。
- 5mm突き出し → 依然低い
- 改めて走るも、やはり感覚としてまだ前が低め。
10mm突き出し状態では、走り出すまえから気配を感じ、走行後10Ⅿ程度で核心になりました。
最終的に突き出し0mmまで戻し、走ると「ややフロントが高いかな?」程度になったものの、むしろオフロード風の「フロントを頼らずリアから旋回する感覚」が面白く、安全にもつながると感じました。結果、0mmが今回の最適値となりました。
4. 好みなら突き出し2〜3mmが“スポーツ寄り”
私自身の「スポーツライディングを狙うなら、前後フラットが理想」という持論からすると、突き出し2〜3mmで前後の高さをよりフラットにするのが好みです。ただ、Vストローム250のフロント剛性や車体特性を考慮した結果、突き出し0mmにするほうが扱いやすく感じました。
- オフ的な雰囲気が出る
- トレール量が増えるので、急激に切れ込みすぎない安定指向の走り。
- リアから旋回し、フロントの舵角が後から着いてくる穏やかな特性。
- 乗り心地も◎
- リア主導のコーナリングがゆったり安全で、初心者にも優しい印象に。
5. ローダウンの第一目的は達成、かつ“走りの質”も上がる
今回のまとめとして、Vストローム250では3cmローダウンしつつ、フロントとリアのスプリング&プリロードを見直すだけで全体の乗り味が大きく変わりました。
- 足つき:十分に下がり、安心感が得られる
- 走り:前後バランスを調整し、突き出しを0mmとしたところ、オフ寄りの安定感が感じられるスポーツツアラーへ変貌
ローダウンというと「下げ幅重視」になりがちですが、実はサスペンションセッティング変更の一環で、走りも良くなる――それが当社の提唱する“ローダウンの新発見”だと実感した1台でした。
お客様からは以下のようなメッセージを頂きました。
「昨日は、納車ありがとうございました。
さっそく夜 試乗してみました。結論から申しますと、Very good! たいへん気に入りました。
足付きの不安解消はもちろん、フロントもしっかりダンピングが効いてボヨンボヨン跳ねない。意識的に段差に突っ込んでも、ドンと一発で収束する感じですね。納車時にご説明された、「旋回時にリアが先行するような…」は、言われてみればそんな気がする程度で全く気になりませんでした。それよりも、ちょっとシート荷重を入れるだけでスッと旋回するようになったので(それがリアが先行する?)コーナーがとても楽しいです♪。 コレはもうスポーツバイクですよね?
これまで、ほとんど背筋を伸ばして運転していましたが、ちょっと前傾して運転すると楽しいので(それだけペースアップしているワケですが)、視界の邪魔になるフロントスクリーンは純正に戻すこと決定です。
ありがとうございました。
6. 料金と納期
- 価格:3cmローダウン(LAT仕様)+サイドスタンド加工で 税込¥213,620
- 納期:2~3週間ほど(部品在庫や他作業予約状況次第)
7. お問い合わせ(CTA)
「スズキVストローム250を下げたいけど、走りも妥協したくない!」
そんな方は、ぜひ当社へご相談ください。
- 電話:090-3316-5306
- 問い合わせフォーム:https://sgfacendo.com/contact/
- LINE:@llv7594i
業者様向けのご相談もお気軽にどうぞ。
業販条件や納期調整など、法人ならではのご要望にも柔軟に対応いたします。
ライダーが足つきと走りを同時に手に入れる――**“ローダウン=デメリット”**という先入観を超えて、バイクをもっと楽しんでみませんか?