走りを極めるローダウン:CBR1000RR-R SC82の“サーキット最適化”

CBR1000RR-R (SC82) “レーシングローダウン”の検討:足つきとサーキット走行の両立

1. はじめに:サーキット目的なのにローダウン?

「サーキット向けに足回りを最適化して、結果として車高が下がるローダウンをしたい」――
今回のご依頼は、2025年型の**CBR1000RR-R (SC82)をお持ちのお客様から。いわゆる街乗り目的のローダウンではなく、“走りの質を高めるサスペンションカスタム”**の一環で、下がる分だけ足つきが良くなる形です。

当社ではLGN.R(レーシング)やLGN.S(スポーツ)などの手法を過去にBMW S1000RRなどでも実施しており、その実例と当方の話がきっかけでお客様が興味を持ってくださったとのこと。結果、まず純正状態を走り込んで問題点を洗い出し、そこから仕様変更を行う方針が決定しました。


2. 現状把握:まずはノーマルを試乗

足つき確認動画

165 cmの私が跨がると、車体が軽いため辛い感じはしませんが、足つきが悪いのは確かで、両足だとつま先立ちです(短足も大いに影響していますが)。取り回しを考えると、もう少し足が着くと安心。今回の仕様変更で何 cm下げるかはこれから検討します。


3. 課題①:リアが硬すぎる

体重70 kgの私が走っても、リアサスが街乗り程度の速度域ではほとんど動きません。サーキット向けにしては過剰にも感じるほど。つくばサーキットだとしても、もう少しバネや減衰を柔軟にしたほうが旋回時の安定感が出るはずです。

  • 改善案:バネ定数を下げる or プリロードを抜く形で“ローダウン”を兼ねる方向性を検討中。

4. 課題②:フロントも動きが乏しい

純正でのフロントスプリングは、つくばサーキットで本気走行するならちょうどよいレートかもしれません。しかし街乗りや初心者サーキットユーザーにとっては過剰気味。少し柔らかめのレートにすることで、荒れた路面でもフロントが逃げずに安心感を得られるかもしれません。

  • 改善案:LGN.S寄りのレート設定を試み、街乗り~中速サーキット走行のバランスを図る。

5. 課題③:ポジション(ハンドル開き/高さ)

5.1. ハンドルの広がり角度

CBR1000RR-R (SC82)のハンドルは開きが大きく、私のような中肉中背には腕に力が入りづらい印象。以前のSC59乗りのお客様も「SC82のポジションが合わない」と苦戦されていたため、ハンドル周りの角度・高さを見直すべき可能性が高いです。

5.2. シートが高いかハンドルが低いか?

私見では「ハンドルが低い」のではなく「シートがやや高い」のが原因に思えます。旋回時に車体へ入力を加えるタイミングで違和感が大きいのは、シート高さとステップ位置の問題。ローダウンによりシートが下がることで、結果的に“ハンドルとの距離”が改善されるケースも考えられます。


6. まとめ:ローダウンがサーキット走行を楽にする

CBR1000RR-Rにおいて、ローダウンは通常「街乗り向け」「足つき重視」というイメージがありますが、走行性能を高めるカスタムの一環としても効果的です。バネ定数やプリロードを見直し、前後バランスを調整すれば、サーキットでもマシンをコントロールしやすくなり、足つきが良くなるのは副次的メリット。
今回のVFR等の事例に続き、SC82でも「サスペンションのカスタムとして結果的に下がる」ローダウンが可能。ポジション変更も含めて、トータルで乗りやすいCBRを目指したいと思っています。


お問い合わせ(CTA)

「CBR1000RR-Rをもう少し足つき良く&サーキットでも乗りやすくしたい」
「純正サスが硬すぎる…セッティングで下がるなら試したい」

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