BMWの5シリーズF10をテストドライブ

 昨年末に話を頂き、昨日入庫したBMWの5シリーズF10を試乗してみました。

 近所を軽く回る限りだと、大きさからイメージできるゆったりした乗り味そのままでした。オーナー様も仰っていた通りかなり大きく、サスペンションだけの問題ではありませんが、調整によりどこまでドライバーとの一体感を高められるのか、そこも楽しみです。

 近場で確認したことが、夜の首都高を走りより明確になりました。サルーンと呼ぶべき乗り味でクラウンの様な大きくゆったりした動きを見せます。Mスポーツと呼ばれるグレードですが、スポーツ性は皆無です。ハンドルのN付近から切り込んでゆく場面ではややシャープに反応し、もう少し手応えを持たせつつタイアが向きを変えるような感触を欲しました。

 サスペンションについては基本の動きはとても秀逸です。BMWらしい重量バランスの良さにバネ、ダンパーのチューニングが上手く行われ、造り手の狙った通りの動きをしているように思えます。私見では大きな外観や5シリーズというドライバースカーとしてのフラッグシップ(7は後ろに乗る車という意味で)らしさを演出するために、少々車との距離を感じる設定だと思います。これをMスポーツの名前通りスポーツ性を強めに演出し、高級サルーンらしさも残せば奥様やお子様も不快感を覚えずに、運転しているお父さんは高い満足感を得られる、本当のプレミアムセダン、大人が運転して楽しい車に出来るのではないかと考えました。

 ダンパーは純正の中古を仕入れたので、それを参考にして今後の方向性を探ります。分解してシム組も覗き見ることで、体感した乗り味がどの様なピストンとシム組で生み出されたのかを知り、そこから次へ繋がる思考へと昇華させます。

 分解が今から楽しみです。

 

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