F430の電制ショック 続き

 F430のショックは無事に出荷納品しております。

 作業は終わっていますが、ブログは引き続き書いてゆきます。

 前回は分解の話をしました。

 今回は分解して何をするのか?を話します。
 部品の状態を確認し、問題ないのかを調べます。一番大切なのはオイル漏れを起こす最大の要因であるダンパーロッドの状態です。メッキの剥がれ、錆、摩耗に縦筋等が無いのかを調べ、研磨作業等を行います。

 インナーシリンダーの摩耗も重要な確認ポイントです。同ダンパーのインナシリンダはアルミ製であり、表面処理が剥がれると急激にシリンダが樽型に広がります。しかし流石世界が認める一流品のフェラーリに採用されるダンパーだけあり、このZFSachsのアルミシリンダーは材料も良い上にコーティングは半端でない硬さです。
 母材がアルミなのにここまでしっかりした表面処理はなかなか有りません。そのため、目視による確認でも全くと言えるほど減っていませんでした。こういった部品はエンジンのシリンダーを測定するボアゲージを用いて測定します。

 

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