セッティングの課題

今日はMV AGUSTAのサスペンションセッティングで車両ごと、お客様がお越しになり、現車を目の前にして、現状分析と変更するための方向性を示しました。

1 問題点を探る

どこに最大の問題点があるのかを探らなければ、車両全体の底上げができません。今回は前後ショック共に動きが小さく、それを改善するため、まずはダイヤルを最弱にしてどの程度まで動かせるのかを確認しました。その結果、フロントは悪くなさそうでしたが、リアはバネを交換する必要があると判断しました。

2 制約の中で調整する

1ではリアに決定的な問題があることを発見しました。「決定的」とは、調整だけでは最適解を導き出せないということです。

そのような制約の中で、すべてのパラメータが最大値にできるようバランス調整を行うのが調整です。

3 方向性を示す

2で説明したように、パラメータの最大値を取れるようにバランス調整をするのがサスペンションセッティングです。そして、パラメータの最大値を上げる行為がスプリング交換や減衰力の仕様変更といった、大掛かりな基本構成の変更です。

今回は、お客様にリアショックのスプリング交換がバイクを向上させるための最低条件であるとお伝えしました。それ以外は、より楽しみを増すための贅沢と言えますので、ご自身が望むのであれば手を出しても損はないと説明しました。

4 専門店ではないお店の課題とメーカーの問題

今回、フロントフォークカートリッジにおいて、小さくない問題を発見しました。これは組付け時のミスに起因する事象です。サスペンション専門ではない、または知識が乏しい整備士が作業を行うと発生する可能性があります。

また、リアショックのスプリングレートやイニシャルがやや過剰であり、日本向けには硬すぎると断言できます。

輸入品を販売するのであれば、その辺りをもう少し柔軟に、現車で確認してセッティングをある程度行ったうえで販売してもらえると、ライダーにとってはより有益だと考えます。

5 だから弊社は高額を頂く

4でお伝えした内容は、サスペンションをより良くし、バイクをもっと楽しく乗りたい方には、最初から弊社に相談して頂ければ、余計な出費がなく、その分だけ高品質な製品や、より手の込んだ作業に資金を割けるということです。

そういった提案や助言も含め、弊社の料金は他社と比較して高額ですが、その分だけきっと満足していただけるはずです。

バイクをもっと楽しくしたいと考え、サスペンションの交換や調整をお考えの方は、一度弊社にご相談ください。きっと最適解をご提案できるはずです。

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