四輪用 QuantumのO/H

BMW Z4 × Quantum ダンパー O/H 進行レポート

依頼内容
BMW Z4 に装着された Quantum(クアンタム) の前後一式を O/H 中です。
依頼品は前後ともに別体リザーバーを備え、伸び/圧の独立調整(前後左右の各ユニット)が可能なため、部品点数が多く管理・検査工程も重厚になります。


状態診断(分解後の一次所見)

  • ロッド:摺動痕・縦溝を確認 → **再メッキ(ハードクロム)**を実施。
  • シリンダー:クアンタムで課題になりがちな
    内壁の樽型摩耗による圧縮抜けは未発生。ここは費用を抑えられるポイントでした。
  • マウント:お客様のご希望により、ピロボール(球面ベアリング)を新品へ交換済み。
  • シール/オイル:全数交換前提で洗浄・測定を完了。

作業工程(このあと)

  1. ロッド再メッキ完了後に組付け
    シール一式・バックアップリング・オイルを新品化し、トルク管理でアッセンブリ。
  2. エア抜き(ブリード) & ガス封入
    リザーバー側を含めて丁寧に脱気窒素加圧でキャビテーション耐性を確保。

※再メッキロッドの入荷後、上記工程へ移行します。進捗は完了次第ご報告します。


価格(目安)

約 320,000 円(送料・税込)
※個体差・追加加工(例:シリンダー再製作等)が発生する場合はお見積りにてご案内します。


ひと言メモ:Quantum のツボ

  • ロッド面の仕上げ精度エア抜きの確実さで作動初期が大きく変わります。
  • シリンダー摩耗の有無で修理難易度が一段跳ね上がることもありますが、今回は良好でした。


お問い合わせ(業販歓迎)

セットアップ相談(街乗り/ワインディング/サーキット)や、フェラーリやランボルギーニの O/H もお気軽にどうぞ。

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