Ducati S4RSの前後ショックO/Hとセッティング

Ducati S4RS|O/H前診断→セッティングで方向性を特定

ストーリー

大阪出張の記事をご覧いただいたオーナー様より、Ducati S4RS の引き上げ・O/H(オーバーホール)セッティングのご依頼。まずは「今のセットが正しいのか判定してほしい」という要望に応え、O/H前に実走で現状把握から着手しました。


現状評価(持ち込み時)

  • フロント:柔らかい
    動きが「大きい・速い・低い」。軽い減速でも“前が無くなる”感触。
  • リア:悪くない
    いったん現状維持で可。

フロントの具体セッティングと所感

  1. イニシャル(プリロード)
    少しずつ掛け、前を持ち上げる方向で調整。

    • 目安:3回転で「良くなったかも?」
    • 4回転付近で「近いかも?」
    • 5回転 ±1/4で「これで間違いない」と確信

    調整感覚は**“富士山”に似ています。裾野(低イニシャル)では横に動いているだけで成果が見えにくい。中腹〜山頂付近(狙い値近辺)で一気に頂上=目標の動き**が見えてきます。

  2. 減衰力
    いったん掛ける → 動きが緩慢に。
    そこで減衰はやや弱めに戻し、イニシャルを再加算して最適化。
  3. 油面(フォークオイル量)
    バネ系と減衰が決まると、最後の数mmが効く段階に入ります。ここで初めて微調整の価値が最大化。

結果、フロント単体の動きが明確に改善。そこから見える範囲で前後車高バランスも好感触に。


判断と今後のプラン

  • スプリングはこのまま活かせると判断。
  • まずは前後ショックのO/Hで本来性能を回復 → その後最終セッティングで仕上げ。
  • 目的は、上質な初期追従+必要時の腰を両立させた“気持ちよく収束する”ハンドリング。

ポイント:「どれを最初にやるか」より、現状で最善を尽くし“狙いの動き”を再現すること。
その方が時間も予算も最短になります。


まとめ

  • フロントが柔らか過ぎる症状は、イニシャル中心+減衰の当て直しで大きく改善。
  • O/Hで基礎体力を戻せば、スプリング交換なしでも満足域へ持ち込める見通しです。

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ローダウンだけでなく、**セッティング診断/O/H(分解整備)**も承ります。
「今のセットが合っているか見てほしい」「自分の体格に合わせたい」—まずはご相談ください。

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