CB1300/SPモデルのサスペンションカスタム+ローダウン

CB1300 SPモデル|セッティングとローダウンを同時に達成する方法

ファイナルモデルを迎え販売を終えたCB1300ですが、SPモデルのローダウンやセッティングの依頼を多くいただいております。そこで、今回はサスペンションセッティングの方向性や、ローダウンとの関係性を説明します。

過去にも詳細を論じた動画と記事があります。都度リンクを貼りますので、是非ご覧ください。

1|CB1300(SP)の課題認識

  • 素性は良好:前後とも動きは上質。
  • 弱点の核はリアイニシャル(プリロード)が過多で常時“リア高め” → 低速の突き上げ/ブレーキ時に前下がり感。
  • フロント:絶対値は悪くないが、相対的に低く・入りが速いため、前後バランスの再調整が必要。

関連記事:CB1300SB SPモデルのセッティングを公開
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2|改善の手法(まず“バネ系”→次に減衰)

  • ステップA:ダイヤル調整だけで整える(体重70kg目安)
    • リア:イニシャル最弱〜+1回転/伸び最強から15〜20クリック戻し/圧最強から16〜20クリック戻し
    • フロント:イニシャル最弱〜+1回転/伸び最強から13〜18クリック戻し/圧最強から13〜18クリック戻し
    • ねらい:前後の高さをフラット化→初期入力の角を取りつつ、ブレーキ時の姿勢を安定させる。
  • ステップB:バネ交換で“許容域”を拡張
    • LTD.S2.2(スポーツ寄り):スプリングレートを適正化→車体とライダーの一体感が増す(結果として約−10mm)。
    • LTD.RS2.2(快適寄り):専用スプリング+シートでしなやかさと足つきを同時に確保(目安765mm+乗車沈み込みで実質750mm強)。
    • まずリア→次にフロントの順で交換すると、効果と費用対効果が高い。

3|なぜローダウンで“乗り心地とハンドリング”が両立するのか

  • リア高すぎ問題の解消:イニシャル過多を是正+適正レート化で初期作動が素直に。
  • 前後姿勢の最適化:シート高を**−30〜−50mmのレンジ**で合わせると、ピッチングが適度→ブレーキ〜倒し込み〜立ち上がりが一連で“気持ちよく収束”。
  • トレールの整合:車高変化でキャスター/トレールが自然域に戻り、舵角に過不足が出にくい。結果、疲労低減と安全マージン増にも直結。

メモ:ローダウン=“ただ下げる”ではなく、バネ×車高×減衰の同時最適化が前提。だから乗り味が良くなります。

ローダウン後の足つき確認:LTD.RS.2.2

関連動画:−10 mmで純正超え!? CB1300 SPスポーツ化【完成レポ】

4|用途別に“個別セッティング”が可能です

  • 街乗り8:2ツーリング/170cm・70kg:まずリア最弱+微加算→足りなければLTD.S2.2
  • 長距離&足つき優先LTD.RS2.2で快適性+実効シート高を両立。
  • サーキットも視野/体重80kg超LTD.S.2.2+再セッティング
  • 体格・装備・タイヤ・積載で答えは変わります。実走→微調整まで含めて仕上げます。

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関連記事:CB1300SP セッティング公開と更なる進化 LTD.S2.2

5|CTA(ご相談はお気軽に)

「自分のCB1300でもLTD.S2.2/RS2.2は試せる?」「体重xxkgなら何クリック?」など、具体例ベースで最短解をご提案します。

6|業販も可能/メーカー保証について

  • 業販歓迎:整備工場・販売店さま向けのセットアップ/出荷にも対応します。
  • メーカー保証の取り扱い対応は販売店・ディーラーにより異なります。必ずご購入店/お取引先へ事前確認をお願いします。

まとめ(早見)

  • まずやる一手リア・イニシャル最弱(SP/Final)→減衰で微修正。
  • 次の一手:スポーツならLTD.S2.2/快適+足つきならLTD.RS2.2
  • “理想にあと一歩”は、バネ→減衰→前後姿勢の順で段階的に

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