M1000RR 40mmローダウン
BMW M1000RR ローダウン施工 ― 40mm下げで街乗りに適した旋回性を実現
リード文
BMWのフラッグシップモデル M1000RR。
今回は「40mmローダウンを希望」というオーナー様からのご依頼により、サスペンションセッティングを実施しました。
Mシリーズ特有の高い完成度を保ちつつ、街乗りで扱いやすい車高と旋回性を両立した仕上がりです。
M1000RR特有の難しさ
M1000RRに採用される前後ショックは電子制御タイプではありません。
この点はローダウン作業において大きな利点で、電制特有の制約や通信エラーを気にせず施工可能です。
ただし、非電制ショックにはリアスプリングの自由長が短いという構造的な特徴があります。
そのため、作業スペースが限られ分解・組付け工程が繊細になるという側面もありました。
つまり、メリットとデメリットが表裏一体となっているのがM1000RRの特性です。
純正セッティングの印象
M1000RRの足まわりは、さすがBMWのトップモデルだけあり、非常に高い完成度を誇ります。
しかし、気になるのはリアスプリングの硬さです。
体重100kg以上でも硬さを感じるであろうレベルで、サーキット走行を前提に考えても極めて高レートな仕様になっています。
そのため、体重50〜90kgの一般的なライダーにとっては、バネ変更が必須と言えます。
ローダウンを考える前に
ローダウンは単に「足つきを良くする」ためではありません。
街乗りでの運動性能を引き出す手段として非常に有効です。
- 高い車高:安定感とバンク角の確保に優れる
- 低い車高:小回りが効き、切り返しが軽くなる
つまり、10〜30mm程度のローダウンでも旋回性が大きく変化します。
車高を下げることで、街中の速度域でもスムーズな荷重移動が得られ、
「扱いやすさ」と「楽しさ」の両立が可能になります。
今回の施工内容 ― 40mmローダウン
ご依頼内容に合わせて40mmローダウンを実施。
もともとM1000RRはS1000RRよりも車高が高めの設計であるため、
40mm下げてもS1000RRのSTDに近い高さとなり、
街乗りではまさに「ちょうど良い」バランスを得られました。
このセッティングにより、
- 取り回し時の安定性
- 低速コーナーでの旋回性
- ブレーキング後の荷重コントロール性
が明確に改善。
スポーツ走行と日常使用の双方で、快適かつ安心感のあるフィーリングを実現しています。
動画は前回依頼を頂いた30mm下げのものです。
まとめ
M1000RRは極めて高い完成度を誇るスーパースポーツですが、
ライダーの体格や走行環境に合わせて適切なスプリングと車高を設定することで、
その性能をより自然に引き出せます。
今回の施工では40mmローダウンにより、
「S1000RRのように扱いやすく、それでいてM1000RRの速さを保つ」理想的な仕上がりを達成しました。
価格
30~50万円の範囲でLGNのSTDからMシリーズ専用パッケージまで用意がございます。
新たな提案として、ローダウンを目的としないセッティング”LTD.S”があります。これは前後スプリングを街乗りや使い方に合わせ適正化することにより、走りを追求する提案ですが、スプリングやイニシャルの変更で自然と車高が10~20mm程度下がります。車高は気にならないが、走りをもっと追求したい方へおすすめです。
お問い合わせ(CTA)
ローダウン、スプリング変更、体重や用途に合わせた最適化など、
ご要望に対して最適な解決策をご提案いたします。
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