スバル・レガシー試乗2
当社でオーバーホールを行い、減衰を組み換えた純正ビルシュタインを取り付け、早速レガシーに試乗しました。
かなり好感触です。直進時のフワフワが消え、減衰がしっかりかかっているため不要な動きを抑えつつ、姿勢変化の始まる動き出しから、手ごたえを感じます。純正のように、奥が急にしっかりする印象もなく自然です。多分初期からしっかりしているため、ダンパーストロークをしっかり使い切れるのだと思います。ビルシュタインでない純正は、早期にフルボトムしてバンプラバーに当たり硬く感じることが、しっかり感を生んでいる。のだと感じますが、検証していないため、想像の範囲です。
取り付けたビルシュタインはシム組をかえ、ダンパーを柔らかい方向にシフトしました。純正ビルシュタインのままでは、かなり硬いと思います。なぜ、メーカーがその様にしたのか、私の予想は以下の通りです。
前後のオーバーハングが重いので、車のピッチングが収まりずらい。そこでダンパーの伸び圧共に硬くて沈みづらく伸びづらいサスペンションにする。そうすることで、ピッチングの上下動=フワフワ感を解消しスポーティーに感じさせる。
上記の予想と実車に乗った感触で、車両設計の段階でしっかり造り込まなければ、サスペンションで誤魔化すのには無理があると分かりました。これがセダンタイプなら違った動きを見せるはずです。一度そちらも乗って検証してみたいものです。
これらをバイクに置き換えるならば、以前も紹介した「NSF250Rは重量が中心に寄り過ぎているから、車体の印象が悪い」との見解には理解を示せません。重心から遠くに重量物を置けば、やはり車両の運動性が落ちるとこのレガシーでも分かりました。NSFの問題点は重心位置だと改めて感じたのですが、それを実証する機会が無いのは残念です。