クアンタムのリアショック、ブッシュ製作も
この数年で依頼が急増しているクアンタムの話題です。
今回はO/Hと併せ、上下のブッシュも製作する運びとなりました。
クアンタムの上下取り付け部分は、ゴム、プラスティック、ベアリングなど様々ですが、主にゴムの場合はひび割れを起こして本来の性能を損ないます。これは他社でも同様ですが、ゴムブッシュを採用しているダンパーは気をつけて下さい。
そういう訳で、穴の内径とステインレスカラーの外径を測定し、制作するプラスティックカラーを圧入したあとの寸法を想定して作ります。
圧入するとその歪でブッシュの内径も小さく変化します。この変化の割合は自分で造ったことの有る方なら実感していると思いますが、私も最近は上手になり寸法の調整が思う様に進められます。やはり加工は現物の寸法をしっかり確認しながら調整しなければなりません。怠けて手を省くと結局使えない品物となり、二度手間で余計に時間がかかります。
プラスティックカラーは滑りの良さと耐衝撃性も悪くないので、ゴムと比較して若干鋭敏な印象になりますが、バネと減衰の調整を綿密に行えば、私見ではゴムブッシュよりもバイクを楽しむことが出来ます。
一台分だと部品点数が8個となります。価格は概ね2万円ほどです。O/Hだけでなくこの部分のゴムブッシュ交換に頭を悩ませている方は相談して下さい。