CB1300SB SPモデルのセッティングを公開

はじめに

CB1300SB/SPは、市販状態でもエンジン・ポジション・足回りの完成度が高く「いじらなくても十分」と言われがちです。しかし実車を複数台分解・計測し、テストライドを繰り返すと 「調整だけでもまだ伸びしろがある」 ことが見えてきます。今回はローダウンのご依頼と合わせて“純正ダイヤル調整だけでどこまで良く出来るか”に挑戦しました。

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1 | 純正状態の総合評価 60 点

  • 長所:前後サスペンションのストロークが滑らかで減衰も上質。
  • 短所:リアが高すぎ & イニシャル過多。フロントは相対的に低く、ブレーキ時に沈み込みが速い
  • 結果:街乗り~ワインディングでは乗り心地が硬く、ハンドリングに“鼻先の重さ”を感じる

2 | フルノーマルで感じた具体的な問題点

項目 症状 体感シチュエーション
リアのイニシャル過剰 細かなギャップで突き上げ感。常に尻が高い 市街地のマンホール/橋脚のつなぎ目
フロントの急激な沈み込み 停止直前で“グッ”とノーズダイブ 時速10 km/h以下の一時停止でも体感
減衰全体がやや高め 路面からのコツコツ感が残る 荒れた県道・舗装林道


3 | 調整のみで行ったステップと狙い

  1. リアイニシャルを最弱まで抜く( -約8 mm )
    • まず硬さの根源を緩め、乗り心地と車高を同時にテスト。
    • → ギャップ通過はマイルドになったが“リア下がり”が強調。
  2. フロントイニシャルを最弱に
    • 前後を同じ「柔らかめ」に振り、その挙動を確認。
    • → 乗り心地は改善するが、ブレーキ時に姿勢が不安定。
  3. 微調整でバランス取り
    • リア:最弱+½~1回転
    • フロント:最弱+¾回転
    • → 各部が“程よく張り”を持ち、前後高さがフラットに近づく。
  4. 減衰ダイヤルを最終仕上げ
    • 伸び/圧とも純正最強位置から下記クリック戻しで決定。


4 | 推奨ダイヤルセッティング(体重70 kg前後目安)

位置 プリロード 伸び側(Reb) 圧側(Comp)
フロント 最弱~1回転締め 最強から 13~18クリック戻し 最強から 13~18クリック戻し
リア 最弱~1回転締め 最強から 15~20クリック戻し 最強から 16~20クリック戻し

※クリック幅は個体差があります。必ず現車で“戻し量”をご確認ください。
※体格が軽い/重い場合は±2クリック、プリロード±¼回転を目安に微修正するのがコツです。


5 | 評価は 80 点 に向上

  • 段差通過時の突き上げが大幅に緩和
  • ブレーキング時のノーズダイブが穏やかになり安心感アップ
  • コーナリング入口でフロントが軽快に向きを変え、立ち上がりでリアが粘る

さらに 伸び減衰を+1クリック、フロントを+¼回転 といった細調整で 85 点 付近まで詰められる余地があります。


6 | 「もっと快適に」派には LTD.RS もご用意

街乗り&ツーリング特化のローダウンパッケージ LTD.RS(Royal Saloon) なら

  • 足つき+30 mm改善
  • しなやかな専用セッティングで長時間走行がラク
  • フォークスプリング交換、リアLTD、サイドスタンド加工込み・約14万円~

まとめ

CB1300SB/SPの純正サスペンションは“素材”としては優秀ですが、標準セットは体格や用途によっては過剰。ダイヤル調整だけでここまで化けます。 まずはプリロードと減衰を触ってみてください。それでも「理想にあと一歩届かない」場合は、バネ交換やローダウンパッケージでさらに上を狙えます。


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