ヤマハ、トレーサー900
今日はVTR250の納車がありました。
持ち主は女性で、その旦那様がトレーサー900で奥様を連れてきてくださいました。
MT09の乗り味にはかねてから疑問を持っていたので、サスセットについて話をしている最中「乗ってみますか?」と仰って下さったため、試乗しました。思っていた通り、違和感のある乗り味でした。そこで、リアサスのセットを少し変え、乗り味を提案し、乗ってもらいました。
最初は少し曲がりずらいと感じたそうですが、アクセルを開けた時の安定感と、コーナー入り口での向きの変わり方が自然で、かなり気に入ってもらえました。XSR900でも似たような乗り味です。MT09に端を発する一連の車両は、フロントフォークの柔らかさばかりが強調されていますが、実はそれが一番の問題点ではありません。リアの動きが少なすぎるせいで、フロントの動きが大きくなっているのです。リアのイニシャルを抜き動きを出しながら、伸び減衰を少し強め動き過ぎを抑制すれば、フロントの柔らかさがまた違った印象になります。仮にフロントを硬めれば沈み込み(ノーズダイブ)は減りますが、前後ともサスが硬くなり、コーナー進入からアクセルを開けるポイント、煎じてコーナー全域で転倒に結びつきます。
持ち主の方は、車のミッションを作る会社から転職し、今はスバルで働いているそうです。車の部門ではなく航空機関連だそうですが、車やバイクの運動に関して興味をもっている方なので、話が長くなりました。ですが、楽しい時間を過ごすことができ、良い日曜日でした。