SHOWA、BFFの改造

 来年から始まるST1000へ向け、GSX-R1000Rのフロントフォークを改造しています。

 昔から仕事をいただいている千葉県市川市のJ'sファクトリー様からの依頼です。
 街乗りでは適度に動く良いフロントフォークだが、もてぎロード選手権への参加している中でどうにも動きすぎると問題を抱えてらっしゃるようで、仕様変更となりました。

 ガスで加圧されたフロントフォークは、一般の方にはオーバーホールが叶わず、専門店でも特殊工具を別途で用意しなければならないため、どこでもできる訳ではありません。当社も新規に工具を用意しましたが、さらに使い勝手の良い工具を開発したいところです。

 このフロントフォークの課題は部品点数が多く、摩擦抵抗が大きくなることにあります。組み方を間違えるとオイル通路を塞ぐことができないために、工具も手順も気をつけなければなりません。

 減衰調整のユニットは圧と伸びが一体となっており、これが物珍しさを感じさせます。リアショックのバランスフリーも存在し、仕組みも同様です。減衰の仕様変更が一箇所に集まり、楽なのは確かですがおいそれと手が出せなくなったのも事実で、性能が高度化すると専門性が高くなり、改造が難しくなるのはどこの世界でも同じようです。

 近日、動画でも各部の詳細を紹介してみようと考えていますので、楽しみにお待ちください。

 

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