【対話解説】ミシュラン Pilot Power 2CT(10 views)
【対話解説】ミシュラン Pilot Power 2CT
突出ではなく「均衡」で評価が上がるタイヤ──そして“均衡”は車体側で決まる
かなり昔から愛用しているPilot Power 2CT(パイロットパワー2CT)。
最新のハイグリップやツーリングタイヤが次々と出る中で、なぜ今もなお評価が落ちないのか。今回は、MT-01での試乗テストと、HAWK11への装着事例(2025年6月追記)を前提に、SGF代表・新保がその理由を整理します。

重要:この記事の立ち位置(ここで“問い合わせの質”を決める)
本稿は「タイヤ銘柄のおすすめ記事」ではありません。
タイヤ評価を通して、“足回り条件(前後バランス・抵抗・初期作動)のズレ”を見つけるための整理です。
特に、次のどれかに該当する方を対象にしています。
- タイヤを替えても不安が消えない
- 空気圧を触っても正解が見えない(迷い続ける)
- 直進と旋回で感触が安定しない/進入が怖い/ギャップで跳ねる
※「何のタイヤが良いですか?」という銘柄選びの相談は、本稿の主旨から外れます。
(銘柄の優劣より、車体側の条件ズレが原因になっているケースが多いためです)
■ 序論:なぜ今、Pilot Power 2CTなのか
編集者(以下、編):
新保さん、今回のテーマはロングセラーのPilot Power 2CTですね。なぜ今このタイヤを?
新保(以下、新):
結論から言うと、サスペンションに限らずタイヤも、“突出した性能”より“均衡(バランス)”が高いと評価も上がる、という事実を再確認したからです。
最新タイヤは「グリップ特化」「ライフ特化」など尖った方向性が多い。一方、2CTは各パラメータが高い水準で整っている。最近HAWK11にも組みましたが、やはり好印象でした。
■ 第1章:評価基準1「硬さ」とケース剛性(20点満点中18点)
編:
まずは「硬さ(ケース剛性)」。かなり高評価ですね。
新:
私は比較的、ケース剛性が柔らかいタイヤを好みます。
低速度域・低荷重でもタイヤが素直に変形して、接地を作りやすいからです。もちろん速度や荷重が上がれば剛性は必要ですが、私の想定する「一人乗りで街乗りや峠を楽しむ」では、2CTの柔らかさが合いやすい。
編:
公道での扱いやすさ、という軸ですね。
新:
はい。最大グリップや旋回の鋭さを求めるなら上位モデルもあります。
ただ、公道の満足度は「尖り」より「破綻しにくさ(均衡)」が効く場面が多いです。
■ 第2章:評価基準2「トレッドのラウンド形状(トンガリ具合)」(16点)
編:
次は断面形状。これも高い。
新:
緩やかな形状のツーリングタイヤは直進安定性が高い一方、スポーツとしては鈍い。
尖ったスポーツタイヤはヒラヒラ動く反面、直進で落ち着きに欠ける傾向があります。
2CTはこの設定が絶妙で、“程よく丸く、程よく尖っている”。公道ではこの中庸が強い。
編:
万能に見えて、実は公道の主役を張れる、と。
新:
その通りです。

■ 第3章:評価基準3「空気圧に対する反応」
編:
空気圧への反応は?
新:
ケース剛性が硬すぎないので、空気圧変化に対して素直に反応します。
ツーリングタイヤは積載まで想定してケースが硬く、空荷で空気圧を下げても変形しにくいことがある。
2CTは、上げればパリッと、下げれば柔らかく、と変化が体感しやすい。**自分好みを探る“調整の余白”**があります。
■ 第4章:評価基準3.1「情報量」──タイヤが“足回りのズレ”を暴く(18点)
編:
追加項目の「路面からの情報量」。高得点ですね。
新:
文句なしです。特に前後からの情報量が均等に近いのが良い。
フロント単体ならS22やQ5の方が明らかにハイグリップですが、前後セットのバランスで見ると2CTはまとまりがよい。
編:
ただ、タイヤを替えても印象が変わらない人もいますよね。
新:
ここが重要です。
2CTのように情報量が豊富なタイヤは、路面だけでなく、**足回り側の“条件のズレ”**も正直に伝えます。つまり、タイヤで誤魔化せない。
次の症状が出るなら、タイヤ選びの前に「車体側」を疑うべきです。
- 空気圧を触っても良い方向に落ち着かない
- コーナー進入が怖い/切れ込む
- ギャップで跳ねる/接地が薄い
- 直進は良いのに、旋回で急に不安定
結論: こうした不安は「銘柄変更」で解決しないケースが多い。
原因が 前後バランス/フリクション(抵抗)/初期作動 にあるなら、先に整える順番の方が結果が早いです。
■ 第5章:評価基準4&5「接地力(グリップ)」と「ウエット性能」
編:
グリップは17点と高いですが、順位としては一番下?
新:
現代のタイヤは総じてグリップが高い。
サーキットでタイムを削るなら絶対値のグリップは要りますが、公道の満足度は必ずしも比例しません。
“90点と95点の差”より、扱いやすさや乗り心地の方が体感満足に直結することが多いです。
編:
ウエット性能は?
新:
2CTはスポーツタイヤとしては溝が端まで残る設計で、排水性が良い。
剛性は落ちやすい面がありますが、そのぶん、ケースのしなやかさと合わせてライダーに優しい挙動になっている、と私は見ています(推察)。

■ 結論:2CTの魅力は“均衡”──ただし本題は「車体側の均衡」
編:
突出はないが、バランスが高い。それが2CTの魅力ですね。
新:
はい。街乗り〜峠〜たまのサーキット体験まで、一人乗りで楽しむなら頼りになるタイヤです。
ただし、ここで終わらせません。より重要なのは “車体側の均衡(前後の条件)” です。
- タイヤや空気圧を変えても不安が消えない
- 迷い続ける/怖さが残る
この場合、タイヤではなく、足回り側の条件を疑う方が結果が早いです。
CTA
① 足回り条件チェック(無料:対応可否判定のみ)
目的は“相談”ではなく、SGFが対応すべき症状かの判定です。
無料判定でお返しするのは 「対応可否」と「次に必要な情報」 までとなります。
(銘柄比較や空気圧の一般論のやり取りは対象外となります)
※無料判定は原則 1往復(1回のご返信) までとさせていただきます。
追加の検討が必要な場合は、②のショート診断をご案内します。
LINEまたはメールに、下記をコピペして送ってください。
【必須】
- 車種/年式:
- 走行距離:
- 体重:
- 用途: 街乗り/ツーリング/峠/サーキット体験
- タイヤ: 銘柄+サイズ(前後)
- 空気圧(冷間): 前__/後__
- 不満点: 進入が怖い/切れ込む/跳ねる/接地が薄い/その他(具体的に)
【できれば】(これがあると精度が上がる)
- サス履歴: O/H時期、社外化、ローダウン歴、改造歴
- 症状が出る場面: 速度域、路面、進入/旋回中/立ち上がり
- 動画30秒: 押し歩き・沈み込み・フロントブレーキ荷重(スマホで可)
② 整合設計ショート診断(有料:具体案の提示)
無料判定の次に進む方のみ。
症状と用途から、前後バランス/フリクション/初期作動の観点で「やる順番」を提示し、**単体作業(仕様変更、セッティング、スプリング変更、O/Hなど)**に落とし込みます。
内容:
- 症状の整理(何がズレを作っている可能性が高いか)
- 優先順位(作業順番と理由)
- 単体作業での着地点(方針と注意点)
所要(目安): 30〜60分相当(ヒアリング+整理)
費用(目安): 22,000円(税込)〜(車種・内容により)
お問い合わせ(SGF)
- LINE: @llv7594i
- メール: sgf@sgfacendo.com
- 電話: 090-3316-5306(作業中は出られない場合があります。LINE/メール推奨)
免責事項
本記事は一般的な評価と整理であり、特定車両の安全性・性能を保証するものではありません。公道走行は法規と安全配慮を前提に行ってください。個別の可否・費用・納期は現物確認・要件整理後のご案内となります。
