【Z900RS】前後ショックの仕様変更 油面変更で大幅に好印象
昨日の仕様変更と試乗から問題点を把握して、セットを変更しました。
フロントについて
課題はフロントが深く沈み込んだ際に反力が感じ取りづらい点です。ブレーキレバーを握ってゆくとフロントフォークが動き手応えを感じるものですが、それが弱く姿勢変化の収束がどこなのか把握し辛い事にありました。
これは油面の領域なので調整したところ、大きな改善が見られました。
メーカー出荷時の油面もかなり良いところを突いていますが、コイルスプリングと油面は密接に関係しており、両者の合算で本当のばね定数が決まりますから、変更に対して油面を微調整して改善を試みます。
メーカー純正の指定値は115mmです。今回120mmから試してみたのですが上記の問題を抱え110mmへと変更したところ、ボトム付近の手応え(反力)がかなり改善し心地よいと思えるようになりました。
純正バネであれば指定値の115mmよりも上げた方が良さそうですが、テストは行っていませんので、一つの判断材料程度と捉え、皆様のセッティングに活かして下さい。
リアについて
リアは一度純正スプリングに戻し、動きを確認しました。昨日の試乗では110Nmのバネがやや過剰に思えたので105Nmではなく一度大きめに変更しようと考えたからです。
純正の100Nmの定数も悪くありませんでした。逆に色々なバネで試したことで本当の課題が浮き彫りとなり、それはリアショックが長いという点です。
本当の改善を行うのであればリアショックの自由長を短くして、バネを本当に使いたい値=車高を「バネだけ」に頼らない作り方が必要となるでしょう。
ただ今回の車両づくりは前後純正ショックという制約のもと、しかもリアショックは大きな変更をしないという枠を設けていましたから、その中で最大限の効果を得るためにはバネだけで作り込む必要があり、あれこれと硬さを試した次第です。
110Nm、純正、95Nmに105Nmと試した結果、個人的には95Nmが一番楽しいと感じました。しかし従業員の小野寺はやや乗りづらさを感じたそうで、人それぞれかなり違う印象を持つと再認識しました。
今回は扱いやすさを全面に押し出すつもりなので、100~105Nmで落ち着きそうですが、この後もテストを続けて最終判断をします。