セッティングの本質を間違わない
先日、KTM SuperDuke1290のセッティング依頼がありましたので、その顛末を簡潔にまとめます。
依頼の内容は以下の2点
1 高速走行でふらつく
2 コーナーの入り口で安心して入れない
では1から話します。
車両が直進状態でふらつくのは、いくつかの理由があります。タイア、カウル形状など考えられる要因はありますが、サスペンションに絞り要点をまとめます。
・バネレートが硬い、柔らかいなど車両が求める値から外れている
・減衰力が不足しており、フワフワを抑えられない
・取り付け高さ・車高調整があっておらず姿勢がわるい
この3点が主な要因です。またがって感じたのはフロントの低さ。逆に言うとリアの高さです。フロントはイニシャル調整がないため、リアを下げることで帳尻を合わせます。また減衰力も緩すぎるため、適当なところまで締めました。
これによりかなり落ち着いた印象となり、試乗したお客様もある程度満足しておられました。次に2の問題について。
2 コーナーの入り口で不安感を持つのは一般的にフロント周りの動きが悪いことにあります。今回の原因は外から推察するに、バネが柔らかい(純正だった)、減衰が大きく不足している(最強でもかなり動く)そして油面が低い。これらはかなり密接に関係しており、実際に分解しなければ詳細は分かりませんが、それでもバネの問題はありそうです。
このように問題点を確認し、先ずは改造に着手せず調整により問題点の改善を図り方向性が正しいか見極めます。
これにより余分な時間と費用を掛けず、最短距離で問題解決を進めるのが定石。
皆様もセッティングに関わらず、問題を感じたら上記のように見極めてみてください。