リアショックのO/H品質を向上させる手立て
CRF450R前後ショックの仕上げ完了
那須スポーツランドでの走行会向けて、自社所有のCRF450Rの前後ショックの仕上げを完了しました。今回の走行会では、現在開発中の**LGN Versione Corsa(レーシングバージョン)**の効果を検証する重要な機会となります。
1. エア抜きとサービスホール改造の背景
昔のオフロード車両のリアショックでは、エア抜き用の整備孔が一般的に見られました。これにより、メンテナンスやエア抜き作業が非常に容易でしたが、近年の車両ではこの機構がほとんど廃止されています。その結果、作業時間の増加やエア抜きの難易度が上がる課題が発生しています。
2. バキュームポンプを使いやすくするための改造
エア抜きの効率を向上させるため、今回の作業ではバキュームポンプの使用を考慮したサービスホールの新設を行いました。
- シリンダーヘッド側にサービスホールを追加し、ホースを接続しやすくしました。
- 多くの経験から、この位置がエア抜き作業の時間短縮に最適であると判断しています。
バキュームポンプを使用することで、内部のエアを迅速かつ確実に抜き取れるため、ショックの性能を最大限に引き出せます。特にレーシングシーンでは、こうした細かな整備が走りに直結するため、この改造は大きな効果をもたらすでしょう。
3. LGN Versione Corsaの試走に向けて
明日の走行会では、いよいよLGN Versione Corsaがどのような走りを見せるかを実地で確認します。これまでのテストでは、減衰力の調整は一切変更せず、スプリング交換のみで最適化を図っています。これが実戦でどのような結果をもたらすのか、非常に楽しみです。
LGN Versione Corsaの開発は、ターマック(アスファルト路面)での性能を重視しており、これまでのオフロード設定をベースにしつつ、よりロード向けに最適化しています。こうした細かなカスタムが、サーキットやジムカーナでのアドバンテージとなるはずです。
4. まとめと次回の展望
今回の走行会で得られるフィードバックを基に、さらに改良を重ね、今後の開発に活かしていきます。リアショックの設定も重要な焦点であり、次回の報告ではリア側の調整に焦点を当てた内容をお伝えする予定です。
CRF450RとLGN Versione Corsaの組み合わせがどのように走りを進化させるか、次なる進化にどうぞご期待ください!
※この記事は走行会前日の令和6年10月22日に書きました。