レーシング・ローダウンの開発
CRF450R モタード LGN Versione Corsa 開発進行レポート
目次
- 序論:LGN Versione Corsaの開発背景
- フロントフォークの完成とその成果
- リアショックの開発と近況報告
- スプリングに特化したセッティングアプローチ
- 加圧機構と独自開発の挑戦
- 23日の那須スポーツランドでの走行テスト
- 今後の展望と次回予告
1. 序論:LGN Versione Corsaの開発背景
弊社では、自社所有のCRF450Rを使い、モタード車両向けのLGN Versione Corsa(レーシング仕様)を開発中です。今回のプロジェクトは、サスペンションのスプリングのみで性能の向上を追求するという挑戦的な取り組みで、減衰力の調整は一切行わず、より精密なスプリング選定によって性能を最大化することが目的です。
2. フロントフォークの完成とその成果
現在、フロントフォークが完成し、リアショックも近々完成予定です。これまでの開発経験から、ハスクバーナ701のジムカーナ向けセッティングで得た知見を活かしており、CRF450Rでも最適なレートを的確に捉えています。
3. リアショックの開発と近況報告
リアショックは最終段階にあり、近日中に完成予定です。前後ショックの一貫したセッティングで、バランスの取れたハンドリングと快適性を実現します。今回の試みでは、モトクロッサーで一般的な最も硬いオプションスプリングを使わず、新しいアプローチで挑戦を行いました。
4. スプリングに特化したセッティングアプローチ
多くのモタード車両では、硬いオプションスプリングを選ぶ傾向がありますが、それは選定が簡単で入手も容易なためです。しかし弊社は専門店としてレート選定において新たな挑戦を重ね、CRF450Rの性能を最大限に引き出すためのスプリングを開発しています。
5. 加圧機構と独自開発の挑戦
フロントフォークのカートリッジ加圧には、多くのショックが窒素ガスを使用しますが、モトクロス用の一部ではスプリングを使った加圧方式が採用されています。今回のLGN Versione Corsaでは、この加圧用スプリングも新たに開発し、アスファルト路面(ターマック)に最適化した硬さと長さを実現しました。
6. 23日の那須スポーツランドでの走行テスト
LGN Versione Corsaのテスト走行を10月23日に那須スポーツランドで実施予定です。エンジンやミッションオイル、チェーンの交換も行い、万全の状態で挑みます。その後も複数のコースで走り込みを重ね、バランスの取れた最適なセットアップを追求します。
7. 今後の展望と次回予告
今後はリアショックのLGN開発を進め、さらなる性能向上を目指します。次回の報告では、リアショックに焦点を当てた詳細なレポートをお届けする予定です。LGN Versione Corsaの完成度をさらに高め、モタード車両の限界に挑む姿をぜひご期待ください。
LGN Versione Corsaは、ただのローダウンではなく、走りの質を究極に追求する新たな試みです。サスペンションセッティングの新しい世界を一緒に体験してみませんか?