2025年型 NT1100 サスペンションセッティング評価 ローダウン依頼
NT1100(電子制御サス仕様)ローダウン開発レポート
1.はじめに
LGN を開発して最初にご依頼いただいたのは NT1100 でした。あれから 2 年、ついに 前後電子制御ショック仕様 のローダウン開発がスタートします。本稿では
- 車両構成とサスの素性
- 純正状態のハンドリング評価
- ローダウン可否と開発方針
──を整理しました。
旧型のNT1100 LGNによる足つき向上はこちらを参照
2.車体スペックを再点検
項目 | 値 | コメント |
---|---|---|
車両重量 | 249 kg | ツアラーとしては妥当。外乱に強く疲労が少ない重量帯 |
シート高 | 820 mm | 170 cm 未満のライダーには不安要素 |
最低地上高 | 175 mm | 4〜5 cm下げても保安基準(9 cm)に充分余裕 |
サス形式 | 電子制御フルアジャスタブル | ストローク量は従来型と同等でローダウン後も動きを確保 |
3.純正サスペンションの印象
電子制御なしのころから、面白く楽しいバイクだと感じていました。その最たる要因は意外にもサスペンションです。お世辞にも高級な造りとは言えませんが、近年の車両では費用を抑えながら最大限の効果を得られるように、考えてあるためNT1100の純正ショックも割と良い出来だと評価しています。
これは他の車両にも共通する事なのですが、バネ系の詰めが甘いような、そういった車両が多く見受けられます。メーカー側は消費者が考えていないような過酷な状況や使用環境を想定しており、そう簡単に皆が満足するものは造れないと承知していますが、私の立場ではもう少しよくできるはず。と感じてしまいます。
ただし良い風にとらえれば各々に対して詰める余地を残してくれているともいえますので、純正は素材としてとらえるのが正解なのでしょう。
- フロント/リアとも滑らかな作動
- 旧・非電制モデルとの大差は感じず、電子制御は「自然な味付け」
素材としては優秀。バネ周りを再設計すれば一段上の快適性が狙えると判断しました。
今回の電子制御ショックを採用したNT1100のハンドリングは?
旧モデルと比較して大きな体感の違いは感じませんでした。二大横並びで直接比較したわけでなく、数か月前に乗った旧型を思い出しながらのためそこまで参考にはならないかもしれませんが、電子制御による特別な恩恵も感じなければ、逆に大きな問題も内容です。そういった意味では自然な仕上がりとも表せるため、悪くはないと思います。
4.ローダウンの狙いと方針
目標 | 手段 | 備考 |
---|---|---|
-20〜30 mm の下げ幅 | LGN-Lite(機械下げ+電子制御同期) | 地上高 14〜15 cm を確保 |
街乗り快適性向上 | 専用スプリングで設定荷重を最適化 | 純正リンクを活かしバランス調整 |
ハンドリング維持 | 前後車高フラット化+減衰再セット | 高速巡航時の安定感を犠牲にしない |
5.今後の検証スケジュール
- 非電制 NT1100 との比較試乗
- 電制ユニットのストロークセンサー可動域チェック
- LGN 試作リンク & 専用スプリング装着
- 実走テスト → フィードバックで最終仕様決定
ブログ・YouTube で逐次レポート予定です。お楽しみに。
まとめ
NT1100 の電子制御サスは“優秀な素材”ですが バネと車高が合えば真価を発揮 します。LGN ローダウンで 「足つき・快適性・走行安定」 を同時に底上げできるか——今後の開発報告にご期待ください。
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