883Rのフロントフォーク

 付き合いの長いお客様が乗るハーレーの883Rを作業しております。

 リアショック はFGのFSM11PR36、フロントフォークは純正のインナーチューブにクロームナイトライドのチタンコート(イオンプレーティング)を施し、スプリングをシングルレートに交換し、トップアウトスプリングはNSR50用に試作し、無駄骨に終わったスプリングを取り付けたらあら不思議、良い感じになりました。

 今回、好きな内容で作業しても良いと言われており、色々試してみます。カートリッジ化は次回のお楽しみに取っておいて、SGVFと呼ぶ減衰発生機構を追加し、プレミアムラインの更に上を目指すプレミアムライン・プラスで作業を進めています。
 以前の記事にも載せたSC54のフロントフォークで試した、多くの追加作業により得られる飛び抜けた作動性を実現するため、今回も同様の手順を踏みます。違うのはインナーがコーティング済みなので、もっと上を狙える点です。

 ただ単に作動性を向上させると、動きすぎて忙しないサスペンションになってしまうため、減衰力を強め狙いを定めます。作動性を高めたのに減衰を強め動きを抑えたのでは、本末転倒なのではないか?と疑問を持つ方が居るのは当然だと思おいます。その違いがわかるのは体感した者だけに許される特権です。
 この特権を皆様の物にして頂ければ、望外の喜びですが、相応の金額を負担しなければならないので、その片鱗を少しでも感じてもらえるよう、プレミアムライン・プラスで得た知見を少しでもスタンダード・ラインへ活かせるよう、考えて実行して行きます。

 アウターチューブは塗装の傷みがあり、粉体塗装で塗り直しました。これもお客様の満足度が高まり有効な作業の一環と捉えております。

 

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