YZF-R7のリアショックをO/Hと測定を行いました。
2022年に発売されたまだ新しい車両のリアショックを整備したいと希望されたお客様から依頼がありました。
最新車種の内部を確認できるのは面白いので、私も楽しんで作業を進めました。
基本的にはMT-07に近い仕様ですが、細部における差異はヤマハのサイトを確認して下さい。私はMT-07のリアショックを純正改造から社外品の製作など、割りと注力してダンパー本体だけに留まらず車体を用いた試乗も数多く重ねました。
内部を観てゆきましょう。
排出したオイルですが、新品ということで傷みは有りませんでした。
ピストンの形状は近年のKYBらしい作りでした。ただ初期のMT-07とは違った形状です。MTの方は旧来のままでR7はこの2~3年で採用されるようになった作りです。
フリーピストンは長らく使われており、変化はありません。ピストンリングの無いOリングのみです。ピストンリング無しの品はシリンダー内壁との接触を考えてか、大抵の場合は樹脂製のピストンを用いてシリンダーが削れるのを防止しているようです。
シムの測定も行いました。
初期のMT-07との一番の違いは減衰力調整が在る点です。イニシャル調整の次に重要と考える伸び減衰調整が在るのは、とても重要ですし、車両の動きを作る上では有り難い機構です。
スプリングも測定してあります。上下の両端は開いており、少しだけプログレッシブレートです。バネ定数に関しては車体の基本構造が同じなので、MTと近い数字でしたが明確に違いがあります。
簡単ですが2022年型YZF-R7のリアショックの作りを紹介しました。
O/Hの価格ですが、送料などを含め初回は51,260円でした。