GSX1400【試乗】の印象と評価
前後ショックのO/Hを終えたGSX1400の試乗を終えました。
これまでに何度か乗った経験はありますが、完全なノーマルショックは久しぶりなので改めて純正のり上がりを論じつつ、細部にも触れてゆきます。
O/Hの仕上がり
まずO/Hの基本的な仕上がりが秀・優・良・可・不可の判断が必要です。作業になれていれば秀か優しかありえません。車体に組み込む前に良以下は排除します。
車両の印象
動画内でも話していますが、サスペンションそれ自体は高級品ではありません。ですが仕上がりは秀逸です。冷蔵庫の中の余り物を使いながらも調理の腕がよいので、素晴らしく美味しい料理に仕上がった。という印象です。
新車価格が100万円程だった点を考慮すれば、安く作ったのに良い出来だと断言します。
リアは減衰を含め良いところをついている印象ですが、フロントが若干柔らかいと感じます。それでも街乗りでは良い姿勢変化を生み出しますので、初心者の方でも扱いやすい良いバランスです。
車重が重いために自重(車両の重さそれ自体)がタイアを押し付ける効果を発揮して、低速でもあまりフラつかづに安定し、グリップ力も強く感じ取れます。
セッティングを行う
そのままで最善というのはほぼあり得ません。そこで車両の素性の良さを引き出すためにサスペンションを調整します。これがセッティングです。
前後ショックのみならず、ライダーのポジションやタイアの空気圧も含めて調整を行います。
セッティング後の車両の印象
昨年末ころに車両を購入したそうですが、その頃にタイア交換を行っておりミシュランのロード6を履いていました。
このタイア自体の評価も動画で取り上げていますので、参照してください。GSX1400との相性も良く、車両の面白さを向上していると思います。
セッティングは主にフロントを軸に進めます。これはリアは減衰が大雑把にしか変更できないため、イニシャルを微調整して詰めた後は、フロントに注力するという事です。
リアショックは油圧アジャスターを採用し、細やかな調整が行なえます。
リアの減衰力調整は4段階なので、やや大雑把です。それでも2段目に合わせておけば、大体は問題ありません。
微調整可能なイニシャルでリアの特性を決定するのが最善です。
続いてフロントですがこちらはダイアルが微細に変更できるため、作り込んでゆきます。
やや柔らかいバネはイニシャル調整で程よい高さまで持ち上げました。そこから沈み込みの速度(ノーズダイブ)が速いので、コンプレッションアジャスタを締め込み調整します。
伸び減衰はイニシャルに合わせて抜き差しすれば良いので、試してみてください。
まとめ
油冷の最新、最終型エンジンですが大きくて重い車体を排気量に見合ったトルクでグイグイと進める楽しいエンジン特性と、まとめ上手なサスペンション・車体の組み合わせが素晴らしく楽しいバイクへと仕上がっています。
同車両に興味の有る方は是非購入して、楽しんでください。