オーリンズのBMW用ツインショック
モトラッド様の依頼で、オーリンズ36Pのオーバーホールを行っています。
36Pにしては減衰がしっかり効いていて、意外な感触でした。このロッド径12パイのオーリンズは長持ちするのですが、走行距離が増えるとシールヘッド(ロッドガイド)と呼ばれる部品の一部がロッド(シャフト)と接触し、傷をつけることでオイル漏れが発生します。
ガイドブッシュ、オイルシール、テフロンのガイドが入っているのですが、そのテフロンガイドが減ると、シャフトの傾きが大きくなりアルミと直に触れてしまい、傷がつくのです。過去に養生して組みなおした事もあるのですが、口外できない諸事情により結論として、シールヘッドを交換するのが一番良いとの結論に達しました。
それ以外にもシリンダー内壁が減るとロッドの傾きが大きくなるので、距離が進んだ個体はオーバーホール時にシリンダー交換も考慮しなければいけません。しかし新品定価7.4万円~程度のダンパーなので、新品を買うほうが安い場合もあり、判断に迷う製品です。