ライダーの能力とセットアップ
当社の大槻とも度々話をするのですが、タイムを詰める為にはライダーの能力が一番必要となります。
筑波サーキットを1分10秒で走るライダーは、どのような車に乗っても1分10秒です。セッティングを変え乗りやすくなったとしても、タイムは変わりません。ですから、バイクをちょこまかいじるよりも先ずは、人間の能力を高めることが一番重要だと考えています。
バイクが曲がらないという話はよく聞くのですが、人間が曲げる努力をすることが先決であり、それ以上の努力がないと思えるくらいに試した後で、正しいセットアップを施せば、見違えるようにタイムアップすると思います。
少しいじってはタイムが変わらないのを理由に、またいじる。を繰り返していては、人間の成長は望めません。
ですが、ツーリングや街乗りはまた、話が別です。ライディングテクニックの上達はよそに、変化した動きを楽しむのも悦楽というものです。
低速で定速だからこそ理解できる現象もあります。乗り心地は最たる例だと思います。変化すれば良くなる面と悪くなる面がありますが、一面だけを見ずに、変化させた現象を多角的(例えば街乗りと、峠道での差)に観察して、答えを出してもらえれば、楽しくバイクに乗れると思います。