S1000R|LTDローダウン開発レポート:目標−30mm、20万円以内で検証開始
施主様のS1000Rをお預かりし、LTD系ローダウンの開発に着手しました。狙いは**−30mm**。価格は脱着+スタンド加工込みで20万円以内を目標に、実測→作り込み→提案の順で進めます。本記事は研究ノートとして、設計方針と検証計画を共有します。
S1000R|LTD開発レポート(研究ノート)
— 目標−30mm/税込20万円以内/サイドスタンド加工は前提 —
はじめに(開発着手の背景)
- 施主様から「S1000Rで新しいローダウン手法を」とのご要望をいただき、車両提供→実測→下げ幅検証のプロセスで開発を開始。
- 当社のLTDは、費用対効果を最優先に“日常で効く”ローダウンを設計する流派です。上位のLGN/LTD.RS2.2で得た知見も還流し、価格内で最大の走りの面白さと快適性を狙います。
先ずはSTD状態の足つきをご覧ください。
身長165㎝ 体重70㎏ 股下72~73㎝ 電源入りの状態です。
目標と設計方針
- 目標下げ幅:−30mm(シート高ベース)
- 候補バージョン:
- LTD1.5 … ベースLTDを磨き込み、−30mmを安定再現しやすい小改良版。軽量〜中量級ライダー向けに最適化。
- LTD2.2 … 前後スプリング系を同時最適化。体重や用途に対し、姿勢と作動を総合的に整える。
- 現時点では実測・作動評価の結果で最適版を選定する方針です。
サイドスタンドの考え方(S1000Rの注意点)
- S1000Rは**−10mm程度なら原則加工不要**で運用できるケースが多い一方、
−30mm級はサイドスタンド加工が前提になります(傾き角の適正確保と駐車安定性のため)。 - 目標傾き角は現車の個体差・駐車環境を見て決定。角度の詰めで取り回しと安心感が大きく変わります。
価格と納期(目安)
- 価格目標:税込20万円以内(脱着工賃+サイドスタンド加工を含む)
- 納期目安:
- 今回(開発含む):約3週間
- 運用確立後:1〜2週間(予約状況次第)
- ショック単体:約1週間
技術メモ(検証項目)
- 寸法・幾何:前後車高、フォーク突出量、空車1G(車体自重で自然沈下)/乗車サグ、最低地上高(触媒下)、スタンド傾き角、フルボトム干渉
- 作動:初期作動のしなやかさ、ピッチング量、旋回〜収束の手応え、段差での角の取れ方
- 電制(DDC等):施工後のキャリブレーション、ハーネス応力/カプラ座り/電圧、エラー履歴確認
- 法規・安全:最低地上高/灯火・反射板高さ/干渉の実車チェック
測定条件ボックス(初回実測の基本形)
- 計測状態:空車1G
- 燃料:約5割 8~10L
- タイヤ空気圧:STD ディーラー出荷状態
- プリロード:最弱地
※実環境により±数mmの差が出ます。
LTDのバージョン(要点のみ)
- LTD1.5 = 従来LTDを“丁寧に磨いた”小改良版。−30mm狙いの設計を安定再現しやすい。
- LTD2.2 = 前後スプリング(+必要に応じシート)変更で、姿勢と作動をトータル最適化。
命名ルールと全バリエーションの詳説は 「LTDバージョン解説記事」 をご覧ください
よくある質問(暫定)
Q. どれくらい下がる?
A. −30mmを目標に作り込みます(個体差あり)。実測・作動評価で最終確定します。
Q. 走りは落ちない?
A. LTDは費用対効果を最優先しつつ、姿勢の安定と初期作動のしなやかさで日常域の安心感を狙います。スポーツ味付けが必要なら、設計を調整(LTD2.2寄り)します。
Q. 車検・保証は?
A. 法規要件(最低地上高・灯火高さ・干渉)は実車確認のうえご案内します。
メーカー保証は販売店・ディーラーごとに対応が異なるため、購入店・取引店へ事前確認をお願いします。
Q. 業販は?
A. 対応可能です。仕様共有・注意点の引き継ぎに応じます。
CTA(ご相談・業販)
「自分のS1000R(他車種)でも可能?」という方は、30秒診断(身長・体重・主用途)をお送りください。
推奨仕様・概算・最短納期を当日〜翌営業日にご返信します。
- TEL:090-3316-5306
- LINE:@llv7594i
- フォーム:https://sgfacendo.com/contact
- 業販:歓迎/仕様共有
重要:メーカー保証に関しては取り扱い店、ディーラーにより対応が異なるため購入店、取引のある店舗に確認願います。