シリンダ内径を測定

 ショーワの純正採用の鉄シリンダーと、モリワキショーワに代表される、後付けのアルミシリンダーを内径測定致しました。アルミシリンダと鉄とでは作動感に大きな差異が感じ取れ、それを検証するための行為です。

 ボアゲージではなく、内径測定のマイクロメーターで直接測定が行えました。鉄シリンダが36.02~03で、アルミシリンダは36.05でした。試しにアルミシリンダに嵌っていたピストンを鉄シリンダで摺動させましたが、やはり喰いつきが起こりました。

 問題は隙間寸法ではなく、内面の仕上げです。これは面粗度と表面処理(アルマイト)が大きく影響していそうです。鉄シリンダはみたところ板材を丸め溶接した材料に見えます。この溶接による接合は熱で焼きが入るのか、合わせ部分は減らずに、他の部分はかなり摩耗します。

 他方、アルミパイプはアルマイトが剥がれると、惨な状況になります。再アルマイトは工法などにより変わるでしょうが、必ず痩せてしまいます。内径ならプラス(拡大)になり、外径ならばマイナス(細くなる)です。そのため、仕方なく再アルマイトを施すことはありますが、寸法が必要な部品にはなるべく施工しないように勧めます。

 

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