MT-07、完成
やっとMT-07の純正改造リアダンパが完成しました。
シリンダーの内径加工、シールヘッドの製作、フリーピストン製作二個、ガスバルブの増設にイニシャルアジャスターの変更です。シム組も変更し、後はテスターに掛け変化を数値化した上で実走試験を行います。
全て手作業で図面を引き、削りながら現物合わせでした。入魂の一品ですが、かといって必ず良い結果を得られるわけではありません。しかし、その場その場で全力で仕上げ、それが次に繋がると思いますので、手抜き無しで設計値から1/100mm以下の精度を出してあります。 シールヘッドは分割型です。これは最初にオイルシールを組むのではなく、後からシールを挿入することで、シールヘッドを押し込んだ際にフリーピストンの変位を防ぐ効果があります。機械でエア抜きを行わない時にも、シールヘッドの凹みに空気が溜まるのを防ぐこともできるため、今回は取り入れました。シリンダー内径に段を付け、シールヘッドにも相対する段差を設け組み立てを容易にしつつ、問題が発生した際に危険を回避します。
これらを販売ベースで考えると、8~9万円は掛かります。社外品を選んだ方が絶対に良いのですが、そこは一般の方では不可能な事を経験し、どこまでできるのかを確かめておくのが業者の務めと知り、実際に造ってみました。
このダンパーを足掛かりに、来年は完全自作のダンパーを一品造ってみようと考えています。