セッティングと乗り味

 昨晩、二本の動画を撮影しました。

 サスペンションセッティング https://www.youtube.com/watch?v=GzfV7VNAzRg&t=44s と他に、CB1300とXJR1300の違い https://www.youtube.com/watch?v=a6mq5n3jNn0&t=4s を説明した動画です。

 特に後者の動画は私の主観と推測をまとめた内容ですから、正しいかどうかではなく、そのように感じた。という性質が強く出ています。

 CB1300SF(SB)もCB400SFも他のホンダでも共通しているのはフロントが大きく動く割に、リアはあまり動かない点にあります。沈み込みも大きい訳ではありませんが、伸びる際もスパッとは抜けません。後ろの荷重は常に掛け続け、フロントの動きで旋回性を調整する感じです。

 対して、XJR1300はフロントは動かすがリアも動かす、かなりダイナミック(活動的)なサスペンション設定がなされております。動画のバイク模型を用いて説明した箇所がわかりやすいと思いますので、そちらをご覧いただきたいのですが、CB1300がリアアクスルを起点に、アクスルより前をコーナー内側へ入れるのだとしたら、XJR1300は、フロントは内側へ入れリアは外へ出して、小さく回る感覚を得られます。

 私自身が考える、バイクのあるべき姿はまさしくXJRなのですが、ただ、その動きは極低速域でも適切と呼ぶには過剰であり、ビッグネイキッドにミニバイクの動きを求めるような、不自然さを覚えます。
 そこで少しだけ穏やかにすると、ビッグネイキッドらしい大らかさを得られ、乗りやすい楽しいバイクへと変貌します。

 逆にCBは過剰に動くフロントフォークに対し、愚鈍とも呼ぶべき鈍さを備えたリアショックの設定で、軽快性も安定性も低く思います。そこでフロントの動きを抑制し、リアは程よく動かすことでメリハリの効いたバイクへ変わります。

 同時にこの車両二台を仕上げた事はありませんが、数人のお客様から「どのバイクに乗っても新保さんの仕上げと感じる」と言われました。これは悪く言えば、版で押したような同じ物が出来上がりますが、よく言えば筋の通った確信を持った乗り味とも言えます。

 その乗り味、仕立てに興味がございましたら問い合わせ、相談ください。