Ducatiのモンスタ−696
Monster696の前後ショックを仕様変更
先週納車したドカティのモンスタ−696ですが、かなり良い仕様となりました。
フロントフォークはモンスタ−1100のオーリンズを流用。リアショックは車種別の専用品がついていました。
スプリングを測定するとフロントは0.85Kgでかなり柔らかい。フロントが四気筒と比較して動かしづらいL型エンジンであっても少々柔らかすぎるため、0.925Kgへ変更しました。
リアショックはオーリンズが11.7Kg(115Nm)を採用していました。これはフロントと逆にかなり硬い。そこで10.7Kgに交換です。
その乗り味は?詳細
フロントの低さが解消し、リアの突っ張り感もバネを柔らかくする事で問題解決できました。
フロントの油面は大幅に下げ、リアショックはガス圧力も下げてあります。本来であればリアは減衰も抜きたいと感じましたが、今回の依頼は最低限の費用で最大の効用を得る点にありましたので、前後のスプリング交換に留めました。
価格はスプリングカラーを造る必要がなく、脱着を含め10万円で収まりました。
サスペンションの動きは適正化され、減速、旋回、加速のどの場面でも狙い通りの姿勢変化をもたらします。そこで気になるのは乗車姿勢、ポジションです。シートの後端が極端にそり上がって、ライダーは前方に固定されます。
これでは前後方向に自由度がなく操縦の妨げになりますし、更に体が前方に固定されるので窮屈でもあります。それだけでなく体が前方に固定される、その「前方」とはあるべき「場所」ではありません。だからシートを削り後方へ動ける様にしなければならないと感じました。このポジション問題はGSX-S1000S、新型のカタナも全く同様の問題が起きていました。最近の車両はシート形状がその様な流行にあるのでしょうか。
サスペンションセッティングとは車両運動を読み解く作業でもありますが、乗車姿勢・ポジションはそれ以上に重要です。ハンドルの前後、上下(高さ)、レバー、ステップ、ペダル、シートなどそれらの相関をしっかり考えなければなりませんので、皆様もご自分のライディングポジションをじっくり省察してはいかがでしょうか?新しい発見があると思います。