KoniとiKon比較
数ヶ月前に依頼があり、作業を進めていたWing Koniが完成し納品しました。
KoniとiKonの比較
詳細は動画で話をしますので、ここでは重要な点のみを上げるとします。
両者は外観からは似通った印象を受けますが、内部はかなり違っています。一番の違いは減衰力の発生機構です。コニーは内部にあるネジの締め付けで、減衰力の強弱を調整可能です。アイコンはその様な調整はなく、決め打ちです。ただし、調整ダイアルを持つ品が安価に販売されているので、それほど悪くはありません。
コニーも調整ダイアルを備えた品はありますが、エンドアイの組み付けがガタガタで大いに問題ありです。部品が割れたりもしますので古い調整付きKONIは気をつけてください。
アイコンが優れている点は、ガイドブッシュを採用している事にあります。コニーでは焼結剤が含んだオイルで潤滑するとの名目で、ロッドガイドとロッドが直に接触します。現代的なダンパーはガイドブッシュというベアリングにより金属同士の直接接触を防ぐため、耐久性に優れています。
内部の寸法は似通ってはいますが、全くの同一ではなく互換性はほぼ皆無といって差し支えありません。が、全てが使えないわけではない。と言うのも事実。
使い分け
当時物としてもてはやされるKONIですが、品物自体が高くO/Hも高額です。雰囲気を味わうのであればiKONでも十分だとは思いますが、それを許さないのがマニアの心意気なのでしょう。作業者として言えることは、両者を組み合わせてダンパーを作ることはかのではあるが、余計な出費が増えるだけなので得策ではないと助言する事だけです。
一体何を言いたいのか良くわからないブログとなりましたが、何か役に立つ点があれば幸いです。
今回の写真ですが、ステンレスで作ったカラーをご覧いただけます。これは流用により寸法が変化した部分を、旋盤で部品を作り対応した物です。O/Hと含め20万円程度で製作可能です。Wing Koniをセラコートで塗り、ダンパー自由長を伸ばした特別製です。