CB1300SPの走り ノーマルを評価

SC54のサスペンションと走行性能について

Honda CB1300シリーズの「SC54」は、2003年に発売され、以来、多くのライダーに愛されています。特に初期型から最新型まで、サスペンションのオーバーホール(O/H)依頼が頻繁にあり、私たちも多くのメンテナンスやセッティングの変更を行ってきました。今回は、SC54のサスペンションに焦点を当て、特にSPバージョンに関する特徴や改善策について詳しくご紹介します。

1. 初期型のサスペンション

発売当初のSC54は、前後ショックのバネレートに改善の余地があると感じていました。特に、リアサスペンションに関しては、バネレートを変更するだけでも走行性能が大幅に改善されることが分かっています。さらに、減衰力を調整すれば、さらなる走りの質向上が期待できます。

2010年頃の改善点
2010年ごろにリアスプリングの変更があり、その結果、走行性能が一段と向上しました。特にリアサスペンションの変更は大きく、走行時の安定感や操縦性が劇的に向上したと感じました。

2. SC54 SPの特徴

今回取り上げる「CB1300SP」は、これらのモデルとは一線を画すほどの質感を持っていました。基本特性として、非常に完成度が高い車両です。SPモデルの特筆すべき特徴は以下の通りです:

  • 車両姿勢:やや前下がりの設定になっており、ブレーキング時の安定感が優れています。
  • 減衰力調整:ダイヤル調整で適切な減衰力を簡単に設定でき、走行シチュエーションに応じたセッティングが可能です。
  • フロントサスペンションのイニシャル調整:少しイニシャルをかけ、前を上げると旋回性がさらに向上します。
  • リアサスペンション:車高が高めで、根本的な改善にはリアスプリングの交換と車高の調整が効果的です。
  • ブレーキ性能:ブレンボのキャリパーが装備されており、非常に高いブレーキ性能を発揮します。

3. 改善策

SC54 SPの性能をさらに引き出すために、以下の改善策を実施しました:

  1. リアスプリング交換
    リアの車高調整機構が純正ではないため、スプリングの交換が必須です。イニシャルを細かく調整できる社外品を導入することで、走行時の安定感をより一層向上させました。
  2. タイヤ交換
    スポーツ性能をさらに引き出したい場合、タイヤをスポーツ性の高い品に変更することを推奨します。タイヤは車両の特性に大きな影響を与えるため、これは非常に重要なポイントです。
  3. フロントマスターシリンダーのアップグレード
    フロントブレーキの操作性を向上させるため、ブレンボのマスターシリンダーを導入。これにより、ブレーキング性能がさらに高まり、スムーズな操作が可能になりました。
  4. ECU調整
    アクセル操作時の低速・低回転時の「ドン付き」が目立つため、ECUをチューニングすることを推奨します。これにより、スロットルレスポンスが滑らかになり、低回転域での扱いやすさが格段に向上します。

4. まとめ

CB1300SPは200万円前後というネイキッドバイクの中でも高価な部類に入りますが、それに見合うだけの価値がある車両です。サスペンションやブレーキの性能は非常に高く、少しの調整で走行性能をさらに高めることができます。国産のSHOWAやNISSIN製品でも同等の性能が実現し、日本メーカーの質の高さや底力を見せつけてほしいと感じています。

今後も、CB1300SPの潜在的な性能を引き出すためのメンテナンスやセッティングを追求し続けます。走りをさらに楽しみたい方や、足つきに悩むライダーはぜひ当社にご相談ください。あなたの愛車を最高の状態に仕上げます。

最後に
SC30、SC54ともにエンジンがイカしています。CB-1も同じように格好良いですね。最高の見た目のエンジンです。

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