CB750F、1100Fの純正リアショック リザーブタンクモデル

HONDA CB750F・1100Fの純正リザーブタンクショック:O/Hとリバウンドストッパーの再生

HONDAのCB750Fや1100Fは、バイクファンにとって不朽の名車であり、その走行性能と独自のデザインは今もなお愛されています。これらのモデルには純正リザーブタンクショックが装備されていますが、長年の使用により、ショック内部の劣化や不具合が発生しやすくなります。その中でも特に問題となるのが、リバウンドストッパーの劣化と、それに伴うショックの動作不良です。本記事では、当社が提供するO/H(オーバーホール)サービスと、カシメ型ショックへの対応について詳しく解説します。

1. カシメ型ショックのO/H:不可能を可能にする技術

一般的に、カシメ型ショックのO/Hは「不可能」とされることが多いです。カシメ型とは、ショックの組み立て時に、部品同士が圧着され、再度分解が難しい構造を指します。そのため従来の手法では、カシメ型ショックのO/Hを断念することが一般的でした。しかし、当社ではこの問題を克服し、再カシメを行うことで純正ショックを再生する技術を確立しました。

2. カシメ型ショックのO/H方法:再カシメとネジ型への改造

当社のO/Hサービスには、以下の2つの方法があります:

  1. 再カシメによるO/H:純正ショックを再度カシメることで、オリジナルの構造を維持しつつ、内部を新たに整備する方法です。この手法では、外観や基本構造を崩さずに、純正の持つ特性を最大限に活かすことができます。
  2. ネジ型への改造:カシメ型ショックをネジ型に改造することで、将来的なメンテナンスが容易になります。この方法は、再利用が可能で、オーバーホールが必要な際にも簡単に分解できるため、長期的に見てもコストパフォーマンスに優れた選択です。

上の写真は再カシメによる再施工。仕上がりは個体はショックの形状により変わります。

3. リバウンドストッパーの劣化とその影響

CB750Fや1100Fのリザーブタンクショックにおいて、リバウンドストッパー(伸び切り時の衝撃吸収材)の劣化は大きな問題です。長年の使用により、このストッパーは粉々に砕け、ショック内部のオイル通路を詰まらせます。この詰まりが原因で、減衰力が過剰になり、ショックが正常に動かなくなることがあります。

また、リバウンドストッパーが劣化して破砕することで、左右のショック長が変化し、車体のバランスが崩れる原因にもなります。これにより、走行時の安定性が損なわれ、事故につながる危険性が高まります。したがって、リバウンドストッパーの状態を確認し、必要であれば早急にO/Hを行うことが重要です。

4. O/Hの慎重な作業と対応力

リバウンドストッパーが劣化したショックのO/Hには、極めて慎重な作業が求められます。オイル通路の詰まりを除去し、ショック内部の各パーツを丁寧に再生する必要があります。当社では、カシメ型ショックやKONI、マルゾッキなどの多種多様なショックを数多く手がけた実績があります。そのため、高い技術力を持ち、複雑なO/H作業にも確実に対応することが可能です。

このショックの難しい点は、調整によりシムが回転し、ピストンのオイル通路とシムの穴の組み合わせが変わり減衰力を変更する点です。誤った組付けでは調整機構がおかしくなり、正常な動作を保てなくなります。

5. O/Hと改造にかかる費用

当社が提供するO/Hサービスの費用は以下の通りです:

  • 基本O/H費用:消耗品を含む基本価格は約20万円です。
  • ネジ型への改造費用:再O/H対応型への改造費用は概ね30万円です。

これに加え、外装部品の塗装や再メッキなども別途費用にて対応可能です。これらのサービスを組み合わせることで、車両全体のリフレッシュを図ることができます。

6. 結論:ショックO/Hで愛車を蘇らせる

HONDA CB750Fや1100Fの純正リザーブタンクショックは、特にカシメ型ショックにおいて、その修理・再生が困難とされてきました。しかし、当社の技術力をもってすれば、不可能を可能にし、愛車を再び最高のコンディションに保つことができます。耐久性と走行性能の向上を目指し、O/Hや改造のご相談はぜひ当社までお寄せください。

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