CBR1000RR-R SC82のポジション改善とサスセット変更
CBR1000RR-R SP|走り優先セッティング実例
— 前後レート最適化+“実用域”マイナス0~50 mmダウン+ポジション調整 —
要点(30秒)
- 前後ショックスプリングのレートを適正化:峠〜サーキット狙い。
- 走り優先のローダウン(足つきは副次効果的に狙う)。
- ポジションA:一文字気味のハンドルをわずかに絞り、入力の繊細さを確保。
- ポジションB:シート後端のせり上がりをフラット化、荷重移動の自由度UP。
- 可変レンジ:空車1Gで770 mm(STD 830→−60)の機構をベースに、イニシャルアジャスターと純正車高調整で830 mmまで持ち上げ可=走る場面に応じて−10〜−20 mm域で運用。
- サイドスタンドはカット済み(駐車安定角を最適化)。
はじめに(背景と方針)
ご依頼は足つきよりも“走りの質”を上げたいという明確な要望。主な使用環境は峠道とサーキット走行です。
そこで、前後レートの適正化とポジション見直しを主軸に、**ジオメトリを崩さない小幅ローダウン(10–20 mm)**でまとめました。
施工メニュー(今回の仕様)
1) 前後スプリングのレート適正化
- 体重・用途に合わせて初期〜中立域の追従性を高めつつ、ブレーキング時の姿勢保持を向上。
- 旋回〜立ち上がりでの接地感の立ち上がりと収束の速さを優先。
2) 小幅ローダウン(10–20 mm狙い)
- 重心が高く中立付近の安定感はよいが、深いバンクからのアクセルを開けて車体を起こすのが難しい、これを解消するため車高を落とす。
- 前後車高の不一致により、フロント荷重過多、この解消も狙いの一つ。
- 足つきの安心感は副次効果として確保。
機構上は空車1G 770 mm(シート加工含め−60)まで下げられる仕様にしてありますが、
アジャスターで810 mm(−20)までリフト可能。路面/ステージに応じて−10〜−20域で運用します。
3) ポジションA(ハンドル)
- 一文字に近いハンドルをわずかに絞って、上半身の自由度と入力の繊細さを確保。
- 車両との一体感が大幅に向上。
4) ポジションB(シート)
- 後端のせり上がりを緩和してフラット化。
- 骨盤角度が作りやすくなり、前後荷重移動の再現性が上がると同時に、難易度が下がります。
実測値と可変レンジ
実測(空車1G):770 mm(STD 830 mm → −60 mm)
運用レンジ:アジャスターで**〜810 mm(−20 mm)まで上げ可 → 走行状況に応じて−10〜−20 mm**域に設定。
サイドスタンド:カット済み(駐車安定角を適正化)。
測定条件(参考)
- 計測状態:空車1G(車体自重で自然沈下した状態)
- 燃料:実走行域相当(おおよそ半分)
- タイヤ空気圧:F/R メーカー推奨域
- プリロード:基準値から個体合わせ
※実環境・装備・タイヤ銘柄で±数 mmの差が出ます。
走行印象(峠〜サーキット想定)
- 進入:減速からフロントへの荷重移動が穏やかに反応するため、初期の姿勢を思い通りに決めやすい。
- 旋回:寝かし始めが素直で、目線に沿い自然なラインが取れる。
- 立ち上がり:スロットルを開け、リアへの荷重移動が綺麗に入る。
- 街乗り副次効果:段差の角が丸く、ピッチが穏やか。
- 総論:以前から話題にしている前後荷重移動の水平移動・滑らかさがより体感しやすくなる。
さらなる最適化(追加提案)
- タンクパッド:過度な前方移動を適度に制限 → 過度な前輪荷重を防ぐ。
- ステップ位置:前方へ+10 mm前後(好みで高さ/オフセット調整) →ハンドル、シートとの関係性が適正化される。
- サーキットに限らず、街乗りでも前方移動の制限+ステップ前寄りで一般ライダーにも扱いやすい挙動に。
電子制御・法規のチェック
- 作業後は電子制御サスのエラーを確認。
- 最低地上高/灯火・反射板高さ/干渉は実車で確認のうえお渡しします。
- メーカー保証は取り扱い店・ディーラーにより対応が異なるため、ご購入店(取引店)へ事前確認をお願いします。
価格・納期(目安)
- 価格:内容により個別見積(ポジションA/Bの施工有無で変動)。
- 納期:車両預かり 1〜2週間(予約状況・作業内容で前後)/ショック単体 約1週間。
CTA(ご相談・業販)
**「走り優先で整えたい」「自分の体格・用途に合わせて詰めたい」**方は、
**身長・体重・主用途(街乗り/峠/サーキット)**を添えてご連絡ください。
当日〜翌営業日に、推奨仕様・概算・最短納期を返信します。
- TEL:090-3316-5306
- LINE:@llv7594i
- フォーム:https://sgfacendo.com/contact
- 業販歓迎:仕様共有・注意点の引き継ぎ対応可
補足:ローダウンに関するメーカー保証は販売店・ディーラーで対応が異なります。必ずご購入店へご確認ください。