F430のZFSachs分解

 F430のザックスですが、作業が進んでおります。

 カシメ型(最初の写真で形状を確認してください⚠️写真は後日アップロード予定)なので、通常では再利用不可能です。細かい話をすれば長くなりますんので割愛しますが、寸法も厳しく一度分解すると再利用は極めて難しいのが現実です。
 二輪車のリアショックを長く手掛けてきたわけですが、今から5年ほど前になんとかカシメ型を再利用する手立てはないかと、必死に思案して開発したのを発端とし、いくつかの手法を開発しました。

 その中でもF430をO/Hする手法は際立って特殊です。まさに企業秘密ですが、普通の手段ではありません(カシメ型のO/H自体が普通ではありませんが)。
 かなり難しいのですが、少ない空間の中でオイルシールなどを詰め込むために現物加工(既存の部品に加工を施し再利用可能)を行います。

 分解時にはオイル量や部品の採寸など可能な限りの採寸を行い、問題が発生し際に取り返せるように準備を行います。ヨーロッパ車は二輪四輪問わずZFザックスが多く、その中でも電制は同社がかなり進んでいるようなので、採用例がとりわけ多いのです。

 二輪のBMWもこれまでにザックスを採用しており(現在はマルゾッキに移行しつつあるようです)、その影響もあり当社ではザックスの電制を数多く手掛けた経験が活きて、F430の電制ショックに手を出せるようになりました。

 カシメ型ショックの再利用は、60年代の車両の純正部品を使えるようにするため開発したわけですが、フェラーリにも転用できるのは面白い点でだと感じます。

 

 

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