Ferrari 412のKONI オーバーホール序章

【フェラーリ 412とKONIショックアブソーバーのメンテナンス】

フェラーリ412は、そのクラシックな美しさと12気筒エンジンで高い評価を受ける名車ですが、そのパフォーマンスを支える重要な要素のひとつが、KONI製のショックアブソーバーです。412は1980年代のモデルで、長期間にわたって維持されるため、ショックアブソーバーのメンテナンスが欠かせません。

1. フロントとリアの違い

フェラーリ412のフロントとリアに使用されているショックは、異なる構造を持っています。

  • フロントのショックアブソーバーは、KONIの伝統的なツインチューブ構造を採用。ツインチューブは、高い安定性と快適な乗り心地を提供し、街乗りや高速走行時でもスムーズな動作を可能にします。
  • リアのショックアブソーバーは、フェラーリF40と基本構造を同じくするモノチューブ構造です。モノチューブは、内部圧力が均一に保たれ、高い減衰力を発揮します。これにより、スポーティな走行時の安定性とコントロール性能が向上します。特にリアはこの後で標準装備ともいえるレベライザーを備えています。

2. 部品入手の困難さと対応

フェラーリ412は1980年代のクラシックカーであり、長年の使用により、KONIのショックアブソーバーの部品入手が難しくなっています。特に、ツインチューブやモノチューブの内部パーツは、オリジナルのままで手に入れることが難しいことが増えています。

しかし、弊社ではフェラーリのような特別な車両にも柔軟に対応しています。必要に応じてパーツを製作し、オーバーホール(O/H)作業を行うことで、ショックアブソーバーを本来の性能に回復させることが可能です。フェラーリ412のようなヴィンテージカーを所有するオーナーの方にとっても、安心して車両を預けられる環境を提供しています。

3. 二輪車メンテナンス技術の応用

弊社はこれまでに、数多くの二輪車のサスペンションメンテナンスを手がけてきました。特に、モノチューブやツインチューブのメンテナンス技術において、多くの経験を積んでいます。この知識と技術は、フェラーリ412のような高性能な車両のショックアブソーバーにも応用されています。これにより、車両の特性に最適な調整を行い、純正のフィーリングを維持しつつ性能を最大限に引き出すことができます。

30~40年を経たオイルはかなり傷んでいました。かなり真っ黒なのが写真から見て取れます。このオイルを新品に交換するだけで、性能が回復するのは想像していただけるでしょう。

4. クラシケ対応

フェラーリのオリジナルパーツや仕様を保つことが重視される車両では、特に「Classiche(クラシケ)」という認定が重要です。クラシケ認定では、車両がオリジナルの仕様であることが求められるため、ショックアブソーバーのメンテナンスにおいても、純正状態を崩すような改造や加工は避ける必要があります。

弊社では、純正パーツを加工する際にも、将来的にオリジナルに戻せるよう、元の状態を損なわないよう慎重に作業を行っています。これにより、車両の価値を守りながらも、長期的に楽しむことができる高品質なメンテナンスを提供します。

5. まとめ

フェラーリ412のショックアブソーバーは、その構造や性能に応じた繊細なメンテナンスが求められます。弊社では、ヴィンテージカーに必要な高い品質のオーバーホールを行い、クラシケ対応を含む幅広いサービスを提供しています。フェラーリ412のような特別な車両のショックアブソーバーのメンテナンスについて、お困りの方はぜひご相談ください。

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