KTM 690 Enduronoのローダウン

KTM 690 Enduro LGNローダウンの事例紹介:オフロード走行性能を維持しながらの足つき改善

目次

  1. KTM 690 Enduroの足つき改善の重要性
  2. スプリングレートの調整によるハンドリング改善
  3. オフロード性能を維持しつつローダウンを実現
  4. 私自身のオフロードとモタードの経験からの提案

KTM 690 Enduroは、オフロード性能に優れたモデルですが、シート高が非常に高いことが特徴です。私自身、身長165cmで片足でようやく足をつけることができ、180cmの従業員でも両足をつけるとつま先がやっと地面に届く程度です。このように、KTM 690 Enduroは特に日本のライダーにとって、足つきの面で扱いにくさを感じることが多い車両です。そこで、今回の依頼では「170cm以下のライダーが安心して乗れるようにしたい」とのご要望に応じ、足つき改善とハンドリングの向上、さらにオフロード走行性能を確保したLGN(Lowdown Generazione Nuova)のローダウンカスタムを施しました。

1. KTM 690 Enduroの足つき改善の重要性

KTM 690 Enduroは、そのシート高のため、多くのライダーが足つきに不安を感じることが多い車両です。今回のお客様も170cm以下の身長で、特にオフロード走行をする際のバランスが取りにくいとのことで、足つき性の改善を求められていました。オフロードバイクは足つきの不安定さが原因で転倒や操作性の低下を引き起こすことがあり、安心して乗れる状態にすることがライディングの快適さに直結します。

ローダウン後の状態 身長173㎝

ローダウン後 身長165㎝

KTM 690 Enduroは幸運にも、ホイールトラベル(ダンパーストローク)が非常に長いため、車高を100mm近く下げてもオフロード走行での性能が損なわれることが少ない車両です。この特徴を活かし、静的姿勢で約70mm、乗車1Gで80mm以上のローダウンを実現しました。この下げ幅でも、オフロード走破性を維持しつつ、より扱いやすい乗り味を実現することが可能です。

2. スプリングレートの調整によるハンドリング改善

実際に私自身もKTM 690 Enduroでオフロードを走行した結果、足つきの改善だけでなく、ハンドリングも劇的に向上しました。特に大きな要因は、純正スプリングが硬すぎることでした。これは、欧米のメーカーが製造するモデルではよくあることで、標準設定のスプリングレートが日本人ライダーに対しては過剰な硬さになっている場合が多いのです。

私自身、165cmの身長で体重は現在70kgですが、以前は80kgを超えていました。この体重は欧米の平均体重に匹敵するか、それ以上にもかかわらず、純正スプリングは硬く感じました。そこで、LGNのローダウン作業ではスプリング交換も行い、スプリングレートを適正化することで、ライダーに合わせたハンドリングの大幅な向上を達成しました。このカスタムにより、バイク全体の挙動がより滑らかになり、安心して乗れる仕様に変化させました。

3. オフロード性能を維持しつつローダウンを実現

KTM 690 Enduroは、ショックストロークが非常に長いため、車高を大幅に下げてもオフロード性能が大きく損なわれることはありません。特に、本格的なオフロードを走らないライダーであれば、ローダウンによるデメリットはほとんど感じられません。今回は、実際にオフロード走行を想定しつつ、足つき性と走破性を両立させるようにセッティングを行いました。これにより、低身長ライダーでもオフロードでの走行が快適で、かつ安心して楽しめる仕様に仕上がりました。

4. 私自身のオフロードとモタードの経験からの提案

私は25年ほど前からモタード車両を作り、走行を楽しんできました。現在もCRF450Rのモタード仕様やCRF250Rのモトクロッサーを所有し、オフロードやモタードの車両セッティングについて長年研究を続けてきました。その知見を活かし、今回のKTM 690 EnduroのLGNカスタムでも、足つき性やハンドリングだけでなく、オフロードでの走破性を考慮した最適なセッティングを提供することができました。

オフロードバイクのローダウンに関しても、これまでの経験を基に最適なカスタムを提案することが可能です。もし、KTM 690 Enduroのような車両で足つきやハンドリングにお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひ弊社にご相談ください。バイクに合ったローダウンを行い、走りの快適さと楽しさを最大限に引き出すお手伝いをいたします。


まとめ

KTM 690 EnduroのLGNによるローダウンは、足つき性を改善し、ハンドリングやオフロード性能を両立させるための重要なカスタムです。特に、身長170cm以下のライダーにとっては、足つきの不安を解消し、安心してオフロードや街乗りを楽しむために最適なカスタムとなります。スプリングレートの調整により、ハンドリングの向上も同時に達成でき、ライディングの快適さが格段に上がります。

オフロードやモタードのセッティングについてお困りの方は、ぜひ弊社までご相談ください。経験豊富なスタッフが、車両に合わせた最適なカスタムを提供いたします。

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