KZ1300のリアショック が完成
みなさまごきげんよう。
先日、長期間お待ちいただいたカワサキのKZ1300が作業を終え、無事出荷致しました。
このダンパーは左右をホースで連結してあります。これは加圧した空気が左右で不均衡にならない様にするためです。そのため、圧力調整用のバルブは1箇所のみとなっています。
外観からは想像が難しいほど減衰を発生させるカートリッジは小振りです。内部にスプリングがあり、その外周にシールなどを備える同ダンパーは内部寸法の制約が大きく、それが原因で減衰発生機構の足枷となっています。
しかし、現代の高圧力(5バール以上)を封入したダンパーと比較し低圧(2バール程度)を用いるこの品は、オイル漏れの危険性が低く、減衰も緩いために長持ちするという利点があります。昔の道路事情とタイアを考慮すればこの程度でも良かったのかもしれません。
逆に現代のスーパースポーツはかなりしっかりした減衰を発生させるため、オーバーホール期間を短くしなければならず、楽しい乗り味を維持するには俊敏なメンテナンスを必要とします。
最近は旧車や他店で断れた特殊なダンパー、特別な自分仕様を作りたいなどの依頼を多く頂いております。サスペンションで何か出来ないかとお考えの方は、ぜひ一度問い合わせください。