MT-07

 やっと試乗レポートを作る時間がとれました。

 MT-07で最初に感じたのは(09も同様に)、リアの車高の高さ、バネ定数の若干の低さ、プリロードの過多、減衰力の不足(特に伸び)。左記四点にとても違和感を覚えたので、それらを解消するためにリアダンパーを製作しました。

 それら全ての点を解消した上で、トップアウトスプリングを何とか収めた事により、浅いバンク角でもスッとリアが入り、安心感をもって倒し込みが出来るようになりました。更にトップアウトの最大の恩恵である、ハードブレーキによりリアホイールが浮き上がる、ジャックナイフ状態をかなり緩和できました。これにより急減速からの倒しこみを素早く行えます。

 アクセルを開ける場面でも、バネ定数、プリロード、伸び減衰力のバランスが心地よく、躊躇なくアクセルを開けられます。

 ですが、この車両は今までの手法とは違った作りであり、違ったコンセプトで仕上げられているようなので、軽快感を損なわずに安定要素をどれだけ増せるかが、焦点となりました。今回の内容ならば、お客様にもとても高い満足を得ていただけると確信し、調整機能を活用すれば更に上の乗り味へも到達できると思います。

 とても良い勉強になる一台でした。