スイフトスポーツの試乗、評価、発見
昨晩は、カミさんに買ったA170とスイフトスポーツを試乗しました。
私を含め総勢4名。チーフアルバイトの矢作、梅山に加えてラインアルバイトの松岡です。梅山にはBMWを含め数多く同乗し運転方法を指導していたため、アクセル、ブレーキ、ハンドルを操作するタイミングや使い方がだいぶ上手になっていました。矢作は昨晩、初めてその辺りを説明したところ、二回目の運転で早々に問題点を修正し、かなり上手な運転を披露してくれました。
松岡は運転歴も短いため、操作技術と思考方法の両面で修正が必要であり、そこに時間を掛け解説したので、これからは少し運転に対する捉え方が変わってくれるのではないかと期待しています。
ビルシュタインの送ってきた状態で試乗した感想は「とにかく硬い」です。ゆったりと交差点を曲がると、それなりにロールはしているのでスプリングの硬さに起因するものではなく、手押しでも感じていたダンパーの減衰が原因でした。細かいギャップに一つ一つ反応しガタガタ・ゴツゴツして不快です。
良路を走れば問題は起こりませんが、道路全体の数パーセントに満たない部分に照準を合わせても無益です。
そこで改善点がはっきりしたので、一度取り外し分解調整を行いました。一番は重量配分の小さなリア周りに対し効きすぎていた圧(縮み)減衰を抜く事です。これはかなり大幅に抜きました。次いで、足りない伸び減衰を少し強めに足しました。リアシートに乗って体感したのですが、後席の乗り心地は極めて好感触です。社外のスポーツダンパーを入れたようには思えません。むしろ、コンフォート設定の純正ダンパーよりも上質です。これには先述の変更が大きく効果を上げています。この車は旦那さんが運転し、車好きのお子様が助手席に乗るでしょうから、後席は奥様の指定席になると想像します。そこにこの乗り味ならば家族全員が喜ぶ仕様と言えます。
フロントのストラットも圧減衰が強く、ゴツゴツとした当たりが不快でした。手押しでは伸びと圧の比率はそれほど悪くないように思えたのですが、実際の試乗ではもう少しメリハリが欲しくなります。そのため前のダンパーも圧は大きく抜いて、伸びはそれなりに強めた仕様です。前後ともガス圧は私の考える理想としました。それでもフロントは若干のゴツゴツ感を残しつつも程よいスポーツ性を感じます。低速でハンドルを左右に振ると、舵の付き方に対し、少し鈍重ともいえる反応の後にロールが発生します。このタメが、人間の感性に丁度良く合わさり、心地よいハンドリングを生み出します。本格的にサーキットを走ってタイムを出すのであれば、もっとレスポンスを上げたいでしょうが、街乗りではこの反応速度がむしろスポーティーに思えます。
何よりうれしいのは、車高調整のリングナットが1G状態でも回せるのです。明日は午後からアライメント調整の予定が入っています。午前中は車高を変えて最後の詰めを行い、トーの調整で完成となります。夜からはダンパーメーカーに勤める友人と一緒に試乗を行い、最終的な評価を下します。