フロントフォークのオーバーホール+

 みなさま御機嫌よう。ただいま、日曜日の夕方ですが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

 2年前にカートリッジを改造したSC54のフロントフォークが、オイル漏れを起こしたので入荷しました。
単にシールを替えるだけでは面白くないので、シムの組み替えも行う事にしました。

 プレミアムラインのカートリッジ内部洗浄だけでなく、作動性の向上を全ての部分で考え組み立てて行きます。狙いはオーリンズの30万円フォークに勝る性能です。
オーリンズ新型フォークの中身は非常によく出来ていて、単なる程摩擦抵抗という意味でなく、しっかり制御された摩擦感です。純正フォークでも突き詰めた先に何があるのか?見たい衝動にかられトコトン追及しました。

 純正フォークは限界が低いのです。
 これはインナーチューブの表面処理、アウターの内壁仕上げ、カートリッジ各部の仕上げ、ピストン径など多くの部品が関連し最終的な作動性を演出するため、どれか一つを良くすれば済む話ではなく、全てを底上げしなければ達成できないため、費用がかなりかかり、それならば社外品を買ったほうが安くて早いという意味です。
  それが「純正の限界は低い」に相当します。
 

 今年の2月にNSR250SPのフロントフォークに40万円の費用をかけて作りこみましたが、これは素晴らしい動きをしていました。
インナーチューブをコーティングし、ピストンをFGへと交換し、スプリングがインナーチューブ内壁と触れない様に特別なスプリングを作り、さらにカラーでバネを円周方向に動かないよう、固定してあります。

 このSC54のフォークは上記のNSRほどの予算はかけていません。プレミアムライン+αにモディファイ、部品代などでおおよそ16万円ほどでした。
右リバウンド、左コンプレッションへの減衰調整フルアジャスタブル化、スプリングレートの変更は2年前に終わらせてあり、これらの改造を同時に行う場合は約22万円ほどになります。

 当社が提唱する概念「ロードコンタクトテクノロジー」を体現すべく、これらの大掛かりな作業が必要になります。その概念とはタイアと路面が常に状況に適した圧力で接し続ける事で、ライダーに安心を付与し、それが操る面白さ、走る楽しさを生むというものです。

 今後も純正フロントフォークの中で一番凄い作動性、乗る楽しさ、操る面白さを感じて頂けるような提案をして行ける様に、考え実行してまいります。

 

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