キジマの凝った造りのバックステップ

KissレーシングのR25を眺めていたら、ちょっとしたことに気付きました。
バックステップが位置調整機能を持つ、キジマのレース用オリジナルですが、ベースプレートが段付きの一枚物です。
これを造るには、厚みのある大きな材料から削るために、材料代も加工費用も高くつきます。しかし軽量性や剛性を考え手の込んだ造とする辺りに、製作者の強い意図がしっかりと感じ取れます。
簡単に済ませるなら、選択肢はふた通りです。
一つは、平板のベースプレートを一枚とし、そこに位置可変のステッププレートを取り付けます。
簡単に早く出来ますが、ステップの幅が広くなるのが問題となります。この幅が広がると、案外操作性に大きな影響を与えますので、極力避けたいポイントです。
次の手段は、プレートを二枚に分割し、ボルトにより締結する手法です。これなら材料も小さくすみ工数も若干抑えられます。しかし、結合剛性の問題とボルトの重量もかさむので、次善策の域を出ません。
ここに一枚ものでプレートを造る心意気がご理解頂けましたでしょうか?
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