価格で決まらない
以前、私が書いたブログを紹介してくださった方とTwitter上で知り合いました。
ヤマハのSRVという250ccの小さなバイクですが、これが非常に素晴らしいバイクだと思います。
私がバイクを改造するに足るか否かの判断基準に、素性がどれほど良いのか?という物があります。SRVは安い車両でしたが、外観の美しさ。いかにもヤマハといった流麗な造形と、ロングストロークから生まれる粘り強い回転とトルク特性。
個人的にはエンジンとフレームの流れが好みです。
しかし、特筆すべきはその乗り味です。簡素な作りのフロントフォーク。カシメ型で安価に作られたリアショック。それらを上手にまとめあげ、緻密に作り上げた訳ではありませんが、芯を射抜いた仕上げが施され、見識のある方が作り上げたバイクだと、わかります。
ヤマハは他にもいくつかの車種で安価ながら、バイクを深く理解しているからこそ、作り上げる事ができる車種に乗った事があります。
これらの車両に乗り分かることは、決してかけたお金と時間だけでなく、安く短時間で仕上げたとしても、わかっている人間がまとめ上げると、素晴らしい素性の乗り物が出来上がる事実です。
ここ10年で作られた車両は、無為な奇抜さを求め過ぎるため、ストライクゾーンを外した悪球と呼ぶべきヘンテコな車両が多く見られます。
もっと筋の良いバイクを作り、それをどのように見せて行くかを考えなければ、早晩飽きられてしまい、バイク業界の衰退は加速するのではないかと、心配しています。
カワサキではゼファー1100の足回りの設定が、安っぽいのに上手にまとめてあり、好感触です。スズキではGSX1400に良い印象を持っています。GSX ~R750もよかったですね。
小排気量で高価格でなくとも、良いバイクはありますので、初心者の方や二台目のバイクに悩む方は、是非SRVを考えられてはいかがでしょうか?