サスペンションの機能を一言で表せば
先日、依頼のために訪れたお客様を引率して下さったのは、数年前から付き合いのある方でした。
この方とサスペンションの根本、本質とは何かを話しておりました。サスペンションの機能とは「高さ調整機構」であると断言できます。
これはもちろん前提条件があり「ある側面を切り取る」と、との注意書きは必要です。しかし大部分において、前記の言葉に間違いはなさそうです。
ショックの基本はスプリングです。スプリングは掛かる力に対し、適切な高さを演出します。そしてダンパーはその着地点へ向けて最適な速度をナヴィゲートするのが役割です。
旋回のしやすさとはその瞬間に車両が求める姿勢へと如何に持って行けるか、それはつまり前後のサスペンションが適切な沈み込み(または伸び)をみせるかで作り出されます。
バイクの姿勢は静的(スタティック)と動的(ダイナミック)な均衡をどの様に作り出すか(演出するか)で決まるのです。旋回の前半はフロントフォークが沈み込みフロントタイアを主役にして旋回が開始されます。そしてアクセルを開ける場面ではリアに多くの重みを載せることで、駆動力が強く発揮されます。当然フロントが沈み込んだままではリアには大きな力はかけられませんので、リアに多くの力をかけるにはフロントを伸ばす必要があります。
零細企業の経営者はお金、今後の方針、目の前の作業など考えることは多々あります。しかしながら小野寺という優秀な従業員を獲得する事ができた今、日々の業務からは開放され経営でもサスペンションシステムにおいてお、対局的な見方をする時間が取れる様になってきました。
日々、サスペンションシステムの探究を続けたいと思います。